明らかに一個だけノリの違う七不思議

 学校に伝わる七不思議のひとつ、食堂のおばちゃんにまつわる噂を試してみる男子高校生のお話。

 エエーーッこわい!
 いやよく見たらジャンルが「ホラー」ですし、怖いのは当たり前ではあるんですけど!
 うっかり油断してしまいました……なにしろお話の起点が起点なので……。

 怪談としてはある種定番ともいえる「学校の七不思議」のお話、なのですけれど、でも「そのうちひとつだけなんかおかしい」という導入がもう大好き。
 だって食堂のおばちゃんって。どことなくユーモラスな感じが楽しくて、ほいほい釣られてしまいました。
 それがまさか、あんなことになるなんて……(具体的にどうなるかは是非本編で!)。

 とても個人的な好みの話になっちゃうんですけど、永山くんの造形が好きです。
 主人公(箕作くん)の友人にして、好奇心から七不思議に手を出しちゃう生徒。その外見の妙に具体的な描写というか、色白で線が細くて中性的な弓道部員だったりするところ。すき……♡
 それがまさか、あんなことになるなんて……(本編で!)。

 思わぬ不意打ちのような感覚が鮮烈なホラー作品でした。