解説(かいせつ)

 ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。

 正直、プロットを考えず、ただ闇雲やみくもにストーリーを作りながら、最後のオチにたどり着きました。このオチが良かったのかどうか、分かりません。ぜひ、皆さまのご感想をお寄せください。


 ここで、このストーリーについて解説します。


1 結局の所、騙されたのは誰か?

 新潟県上越地方なまりの「母さん」です。最初の電話が掛かってきたとき、詐欺と気づき、警察を呼び、犯人を撃退しようとするところ(№_1,3)までは良かったのですが、最終的には実の息子にしてやられます(完結編)。本人はそのことに気付くことはありません。


2 俺とオレ

(1) 本物の武志たけし=「俺」:母さんの実の息子です。母を騙し、200万円が入った封筒を受け取っています。彼女に貢ぐために実の母親を騙す、ろくでもない息子です。(登場シーン:№-2,4,7, 完結)

(2) 偽者のたけし=「オレ」:掛け子が演出した偽者です。もう少しで上手くいくっていうときに、本物の息子が登場したため、詐欺行為を中止します。(登場シーン:№_1,3,6,8)


3 詐欺について

 ■詐欺罪は、人を騙し、金など財物・財産を交付させたり、利益を得たりする犯罪です(刑法第246条)。未遂犯への処罰もあります(同法第250条)。


 ■実の親子間で行われた詐欺行為は罰せられるのか?

 親族相盗例しんぞくそうとうれいと呼ばれる、親族間での窃盗せっとうに関する特例の準用があります。これにより、親族間(配偶者、直系血族又は同居の親族)で行われた詐欺・詐欺未遂は、刑が免除されます(同法第244条、251条、255条)。


 ここまで読んでいただいた方に、心から敬意を表します。ありがとうございました。


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詐欺師じゃない。本物の俺だよ母さん。信じてくれ… 叙述トリック大好きギャル…満74歳現役女 @tata_tata

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