5. 私よりも君が負うことが

麻結花ちゃんと和解(?)できた次の日。

私にも麻結花ちゃんにも、予想外で悲しい出来事が起きた。



今日は、駿夜が「ちょっと用事あるから先帰ってて」と言っていたから、私は、瑠海ちゃんと莉南ちゃんの目を盗んで来てくれた麻結花ちゃんと、近くのファミレスに寄ることにした。

麻結花ちゃんと久しぶりに色々話した。駿夜についてが多かったかな。だって、麻結花ちゃんは小さい頃に遊んだこと、覚えてないんだもん。覚えてたら、その頃の話したかったけど。

そして、日も暮れ始めたくらい。

二人で周りの状況を確認して、外に出た。

歩道には駿夜がいた。

二人で駿夜に声をかけようとした、その時。

プー!!!

クラクションが夕暮れの街に轟いた。

「え?何?」

二人でそう言い合って、反対側を見ると……。

すごいスピードで、止まる様子もない車がすぐそこまで近づいてきていた……!

駿夜はそれに気づかず、横断歩道を渡っていく。

「駿夜!」

「瑞結くん!」

私たち二人は、同時に名前を呼んだ。

「あ、沙希と頼代さん?こんなとこにいたんだ…」

私たちの方を振り向こうとした眼差しは、いつしか数十センチまで近づいていた車を捉えた…。

「駿夜っ!」

バコンッ!

車のボンネットから、不気味な音がした……。

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あの頃出会ったこの図書館 こよい はるか@猫部&KKG所属 @attihotti

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