なにかが屋上で変わる気がした、終りと始まり

重いテーマを扱いながら希望を見出せた作品。
自殺しなくてよかった。
二人にとってハッピーエンドといっていい。

主人公と彼女は、対のキャラクターとして描かれている。
両親は喧嘩し、大切な人が自殺する。
違うのは、自殺した人の性別と死に目を見れたか見れなかったか。
この差は大きい。

主人公と彼女が死から開放されるきっかけは、ファミレスの食事の場面。
ここから後半、死が遠ざかっていく。

作中で「対抗、しなかったのか」と彼女に尋ねるところがモヤッとした。
「抵抗」の間違いではと考えたが、読み終えて、正しいと思った。