東京クロウズ

　読んでる際に北欧神話の大神オーディンが従える二羽一対のフギンとムニンを思い出しました。フギンは「思考」を、ムニンは「記憶」を司り、オーディンへの情報伝達のため、世界を飛び回っているとされます。ネットを飛び回るハッカーを例えるには、言い得て妙な呼び名だと感じました。
　……あくまでフギンとムニンはワタリガラス（レイヴン）であり、通常のカラス（クロウ）ではないのですが、ゴミや腐肉じみたネットの悪辣な「思考」と「記憶」をついばむという意味ではピッタリでしょう。

　そんなイメージを想起させる内容は、読み切り漫画か、あるいはトラブルシューターものの連載漫画のプロローグを思わせるものでした。文字数も…続きを読む

アニメ映像のように物語が頭の中に浮かんできてとても面白かったです。

知能が高いと言われるカラスをモチーフに、現代の人々がデジタル機器に依存していることを危惧している描写は、納得すると同時に自分も気をつけないとな…と思いました。

屋上から急降下するシーンが特に好きです。わくわくする作品でした！