第33話   しなやかに

負けないために 色を摂る

ぶつかってくる 混色に

追ってくる 昨日の濁りに


ただの小さな 石ころにさえ

足をとられるほどの弱気も

私は私の色で補う


強くはなくても しなやかに躱し

私は私の足で立つため

あしたの色を夢想する


好きな本、

好きな絵、

好きな音楽 


好きを好きなままの私


背中合わせと 隣り合わせの

すべての彩が 私なのだ

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33に託す 夏生 夕 @KNA

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