第3話
私は、きっと可愛そうな自分に酔っていたんだ。
母親も恋人も異性にだらしない。
そんな自分が可愛そうだって言って、勝手に酔っていたんだ。
虚像の感情が私を埋め尽くしていたんだ。
自分で植え付けた世界に住み込んでいたんだ。
私は、その事に気づけた。
だから、もう自分の空想の世界に囚われたりなんかしない。
その空想の世界を飛び出すんだ。
正しい選択を出来なくなっていた私。
でも、今はできる。
虚像の世界から飛び出すんだ。
幻想が薄れて、真実が濃くなる。
画面越しじゃ測れない未来がある。
この感情を芯で感じる。
模倣の世界なんて、忘れよう。
答えは鼓動が知っているはずだから。
もう騙されない。
正解は自分で気づいたから。
正解は自分で決めるから。
全部をリセットしよう。
今までの全てを。
自分でかけた鍵を解き放て。
全てをゼロにする。
たとえ傷だらけになっても、未知へと飛び込む。
その傷なら痛くはない。
そんな気がする。
だから、拓くんだ。
今、新しい世界を拓くんだ。
格好だけのプライドなんて、全部、捨て去るんだ。
今、始めるんだ。
さぁ、始めよう。
信念に気づき、恐怖を捨て去る。
探っても手に出来ぬ勇気を、今立ち上げろ。
起こせ、この感覚。
描け、私だけのノンフィクション。
誰にも邪魔はさせない。
白黒つけるから。
“私は可哀想”はただの思いこみでしょ。
今、リミッターを解除する。
全開でぶち抜いていくから。
1秒さえも油断できない。
自分色のエフェクトを通してしか物事を見れない、この世の中。
何を信じる?
こんな時代をどう生きてやろうか。
閉じ込めていた世界を解き放て。
一度きりの私の物語、後悔しない。
自制心の恋。 瑞稀つむぎ @tumugi_00
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