天野蒼空さんの配信で冒頭部分の朗読を聞き、続きが気になってお邪魔させていただきました。
すごくいいお話でした…!
まず、メインキャラクターである紫雨さんと雅晴さんのやりとりがすごく好みです。
二人とも穏やかな気性の男性なので、会話の口調はおっとりとしたものなのですが、その内容からはお互いへの気安さも感じられました。
二人の関係性に関連して、長谷川邸の庭にて、雅晴さんが紫雨さんを見つめるシーンの描写がすごく素敵です。
どこか『陰陽師』の晴明と博雅の関係性と似ているなあと感じました。
安倍川という名字や、雅晴さんのお名前はオマージュなのかしら?
作品の雰囲気からも『陰陽師』へのリスペクトが感じられて、勝手にうれしい気持ちになりました。(大好きな作品なので…!)
また、怪異の解決方法がすごく良かったです。
単純に追い払うわけでもなく、強引に解き明かすのでもなく、淡々と解きほぐす。
そんなところに、紫雨さんの人柄があらわれているような気がしました。
穏やかな怪異譚、ぜひいろんな方に読んでいただきたいです。