少女が出生の秘密を知る時、歯車は動き出す。

【物語は】
 主人公の一人が人間界から魔界に迷い込んでしまうところから始まっていく。彼女の行動により、ここがどこであるか分からなくとも、元の世界とは違うのだということが伝わってくる。
 元の世界は人間界ではあるが、現代社会から異世界へではなく仮想世界から仮想世界への転移のようである。

【w主人公だと思われる】
 主に人間界から転移した少女と魔界にいた少女との二視点から物語は展開されていく。
 二人は性格が違うが、なかなか気の合う相手のように感じる。
 魔界にいた少女はルミネと呼ばれている。
 しかし人間界から来た少女に関しては少女と現わされている。
 途方に暮れていた人間界の少女はルミネと出逢うことで、自分の身に起きていることを知り、その後この世界で一番偉い人物に会うことになるが、それがターニングポイントとなるのではないだろうか?

【世界観・物語について】
 マナとオドという二つの重要なキーワードが存在する。
 独自のシステムが構築されており、簡単に言えば人間と魔族は異なった方法で魔法などを使っているということ。
 そして少女は人間界に来る過程で、能力などに異変が起きていた。
 
 人間界から来た少女は早くに母を喪っており。父に育てられた。その父がハンターであり彼女はその父の影響を受け、ハンターとなった。
 しかしその父も狩りの最中に他界。帰らぬ人となってしまう。
 そんな彼女は、転移した先の魔界で自分の出生の秘密を知ることになる。
 この時点では、誰も人間界へ戻る方法を知らない。
 彼女は人間界へ帰ることは出来るのだろうか?

【物語の見どころ】
 ハンターの少女は突然この世界に飛ばされたのだろう。
 気づいたら真っ暗な中にいた。飛ばされる前の恰好のままであり、文明を駆使し状況を把握しようと試みるが、その機器が正常稼働しない。
 その上、何かに襲われ怪我を負ってしまう。
 
 途方に暮れる彼女の元に現れたのは、研究者であり伯爵令嬢のルミナンテ・ウル・ルネサージュと名乗る少女であった。
 彼女は父の許可が無ければ外出すらできない身。
 こっそりと二人で話をしていたはずが、想定外のことが起きてしまう。

 このあとルミナンテ・ウル・ルネサージュことルミネの策により急展開を迎えていくが、彼女の出会いはターニングポイントというよりは伏線と考えて良いだろう。少女の出生の秘密が明かされることがターニングポイントとなる。
 少女を元の人間へ返す方向で話は進んではいるものの、現時点で魔界にその方法を知る者はいない。その上、このことが引き金となり少女とルミネは激動の中に否応なしに巻き込まれていく。
 あなたもお手に取られてみませんか? 
 この物語の結末をその目でぜひ確かめてみてくださいね。お奨めです。

*備考……この作品は次作へ続きます。