第3話 毒を使用して塊を吐き出す方法。
皆さん、疲れたでしょう。
自分でいられないことは。
いいんですよ。もう。
吐き出しましょう。
こちらに夾竹桃があります。
赤くておいしそうな。
お食べなさい。
すごく苦しいと思います。
吐き出しなさい。
毒で死にますが、
きっと塊が出てきますよ。
ほら。
夾竹桃は言います。
危険であると。
夾竹桃は言います。
私の国はどこか。
あなたたちは気づいているのでしょう。
私が、あなたたちの1部ではないことを。
そうしなければ
説明がつかない。
あなたたちの無関心さと
差別的な発言を。
だけど私も同じ。
銀の雫を見下していた。
展示された私をあなた方は笑うが、
私も笑っていた。
人は皆同類。
美しくて、おぞましい。
でも、私は銀の骨を
盗っただろうか。
吐き出しましょう。
夾竹桃を持って。
私の、いらない劣等感と
あなたたちの、
理由のない優越感を
今、吐きましょう。
夾竹桃は言います。
途上人になりたいと。
夾竹桃は言います。
劣った発展途上人と。
これではっきりしました。
私は あなたの一部ではない。
だけどあなた方も一緒。
恐れ多いけども
あなたたちが かわいそうに見えることがある。
私はバラバラなことを知っているけど、
あなたたちは
自分たちが一体だと信じている。
お祭りがあるときは、
私も一部だとおもうし、
あなたを応援する。
バカな私だ。
私は、自分が好きで
嫌いだと知っている。
あなたたちはどうか?
私は自分が
差別的だと知っている。
あなたたちはどうか?
自分のきれいなところだけを
見ていないか。
自分が持っている良心で
差別意識を隠そうとしていないか。
吐き出してしまいなさい。
堂々と差別すればいい。
差別する自分を責めなくていい。
それが塊だから。
ネットでこそこそ書かなくてもいい。
私はもう知っている。
あなたが、どうしようもない
塊を持っていることを。
だけど私は信じている。
あなたとあなたを
大勢ではなく、1人を。
私はあなたが美しいことを知っている。
あなたが私を美しいと
思って訪ねてきてくれることも。
持っている塊を、吐き出すのは
悪いことではない。
吐き出して、気持ちよくなること
仲間と一緒に仲良くなることも
悪いことではない。
しかし、私が傷つくことを
忘れないでほしい。
私、あなたは
おぞましくて、美しい
同類なのだから。
あなたが傷つくことがあるのなら、
私も泣く。
あなたが美しいと思うことがあるなら、
私も微笑む。
あなたがうるさいと思うことがあれば、
私は耳を塞げない。
不条理なことがあれば
私も叫ぶ。
彼らは聞いてくれないことが多いけど。
おそらくずっと叫ぶだろう。
知っていたんですね。
水が飲めるものではないと。
彼らは。
夾竹桃を植えるのは、
これで最後にしましょう。
忘れないでほしい。
私もあなたも「君」のために戦ったことを。
そして、もう「君 」のために戦わなくていいことを。
寄り添うのではなく、
互いに発展していくことを
私はここに、誓います。
00年08月15日
途上人代表 0623。
床、君、夾竹桃 Kqli @Kqli
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます