第2話 発展途上人の「世の君」へ
途上人諸君!
耳をふさげ!
かの轟音は、彼らの友情の証である。
「世の君」たち、空を見上げよ。
勝利は我々と、彼らの手の中にある。
赤い丸は君らの流した血。
赤い線は君らが献上した地。
我々彼らに君たちが必要だ。
君らは要塞となり、我々彼らは指揮官だ。
君らが死ぬとき、我々は保障する。
勇敢であったことを。
逃げれば、途上人のままである。
死を恐れるな。彼らと共に戦え!
戦え、戦え、「世の君」たち。
口をふさげ!
途上令嬢方々。
彼らはいつ死ぬかわからない
哀れな者たちだ。
彼らに癒しを与えよ。
彼らの子を産むのだ。
平和、ピース、ピース!
彼らが君らに癒されるとき
彼らは保障する。
君らの安全を。
途上人諸君!
我々彼ら、君らは友情で結ばれている。
この縄は、いかなる力を持っても
引き裂くことはできない。
たとえ、地下の力をもってさえも。
発展途上人の「世の君」たち!
過去、未来、現在、
未来永劫、ともに歩いて行こう。
我々が寄り添う。決して見捨てたりはしない。
君らの歌を、「世の君」へ変えよう。
変化をもたらそう。君らの土地に。
我々彼らは
永遠に栄えることを約束しよう。
君らにも
教養を与えよう。
約束しよう。未来永劫
友であることを。
誓え!誓え!発展途上人!
プッンと
叔母は、ラジオを止めた。
「カシマサイ、余計なお世話。」
そして、叔母は
タブレットで、ドルと円安を確認する。
発展済の「世の君」たちへ
轟音に耳をふさげるわけがない。
君らも、私と一緒のようだ。
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