「藤子不二雄さんですか?」 「先日、Aさんも他界されてしまいまして…」

武藤勇城

本編

「藤子不二雄さんですか?」 「先日、Aさんも他界されてしまいまして…」

「「どうも~」」


「さあ始まりました」

「今日は漫才をやらせて貰います。どうぞ宜しくお願いします」

「どんな漫才をしましょう?」

藤子不二雄ふじこふじお

「藤子不二雄さんですか?」

「先日、Aさんも他界されてしまいまして…」

「Aさんて。藤子不二雄A、安孫子素雄あびこもとおさんです」

「国民的漫画家で、誰でも知っていると思います」

「ええ、そうですね!」

「藤子不二雄の代表作といえば…」

「興味あります」

「忍者ハットリくん…」

「ハットリくん。有名ですね、ニンニン!」

「怪物くん…」

「怪物ランドのプリンセスです!」

「それじゃ怪物王女になっちゃいます」

「プリンス! プリンスです」

「笑ウせぇるすまん…」

「はい、ドーンだYO!」

「ん? 何か違うの混じりましたね?」

「はい、ドーン!! …だYO」

「うん…まぁいいです。オバケのQ太郎…」

「キュ、キュ、キュ~♪ すすいだ瞬間キュキュット落ちてる♪」

「あれっ!? また何か混じりましたよね?」

「キュ、キュ、キュ~♪ キュー太郎~♪」

「あぁ、それです。あと何と言ってもドラえもんですね」

「てれれてれれてれれてれれてれれてれれてれれれん♪」

「あ~、いいですね…」

「てれれてれれてれれてれれてれれてれれてれれれん♪」

「懐かしい、初期のOPオープニングです」

「てれれてれれてれれてれれてれれてれれてれれてれれ♪ てれれれれれれれれれれれれれれれれれれれれれれれれれれれれれれれ♪」

「長い長いっ! どこまで下がるんですか!?」

「てれれれれれれれれれれれれれん、ちゃん、ちゃん♪ ちゃらっちゃ♪」

「はい! はい!」

「こんなといいな♪ H出来たらいいな♪」

「H!? 今、エッチって言いました!?」

「…! …!」

「そんなに全力で首を振ってもダメですよ。ちゃんと聞こえてます、心の願望が…」

「じゃあ、ドラえもんで一番便利なアイテムといったら何でしょう?」

「便利ですか? そうですね、どこでもドア…」

「ど~こ~で~も~、ドア~!」

「モノマネをする時は、旧ドラえもんの声優さんでやるんですね?」

「それから?」

「タケコプター…」

「頭に乗せると髪の毛が全部飛んで行ってしまうという、伝説のアイテムです」

「違いますっ!」

「だからドラえもんはつるつるです」

「あったまテッカテ~カ~♪ …って違う! あれは元からです!」

「ハゲ願望が?」

「ないって! 髪の毛は飛ばないタイプです!」

「吸着力が弱いのでしょうか」

「そういう問題じゃない…」

「ではタケコプターの回転に合わせて人間も回転するタイプですか!?」

「そんなタイプないから!」

「シュタゲで見ました!」

「シュタインズ・ゲート。2011年のアニメですね。確かにありましたけれども! 今は藤子不二雄の話です」

「それから?」

「あ! あれ欲しいですね、四次元ポケット…」

「何でも入るので便利ですよね! 四次元ポシェット!」

「ポシェット? ポケットじゃなくポシェット!?」

「ドラ家で見ました!」

「ドラゴン家を買う。2021年のアニメですね。でも今は藤子不二雄の話です」

「異空間収納!」

「それはラノベの読みすぎです」

「ステータスッ! オープン!!」

「だからラノベの読みすぎ! そんな格好つけて言ってもダメですよ! 今は藤子不二雄の話です」

「それから?」

「そうですね…もうないかな…」

「ないんかい!」

「じゃあ逆に、何かあります?」

「もしもボックス!」

「も~し~も~、一億円あったら~」

「やっぱりモノマネをする時は旧ドラえもんの声優さんになるみたいです」

「も~し~も~、タケコプターでハゲたら~」

「ハゲ!? こだわりますね」

「他には?」

「コピーロボット!」

「それはパーマンです。ドラえもんじゃないです…」

「はい間違いだYO! ドーン!」

「えっ…」

「ドラえもんにも出てきますぅ~」

「うわっ、なんかムカつく言い方…」

「ドーン! だ! YO!」

「…」

「YO!」

「…他には?」

「てれれれってれ~♪」

「おや? そのポシェット気になっていたんです」

「四次元ポシェ…」

「普通のですっ! 中から薬の瓶が出てきました。こういう秘密道具は色々ありますからね、何でしょう?」

「麻薬~!」

「コラコラ! ダメです子供のアニメですっ!」

「まや…コカイン~!」

「ダメですって!」

「ヘロイン~!」

「名前が違うだけ! ダメダメ。これはなしにしましょう。捕まる…」

「てれれれってれ~♪」

「今度は何でしょう? あ~翻訳こんにゃくですね?」

「ぱかっ」

「こんにゃくの真ん中に、切れ込みが入ってて…?」

「ど~こ~で~も~、しずかちゃ~ん!」

「やめなさい」

「ど~こ~で~も~、ジャイ子~!」

「要らない! ってかやめなさい!」

「てれれれってれ~♪」

「あっ、これは知ってます! 翻訳こんにゃくの反対で、動物が食べると言葉を喋れるようになる、ことバナナですね!」

「ど~こ~で~も~、のび太さ~ん!」

「やめなさい」

「ど~こ~で~も~、ジャイア~ン!」

「だから要らない! ってかやめなさいって! もうええわ」


「「どうも有難うございました!」」

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「藤子不二雄さんですか?」 「先日、Aさんも他界されてしまいまして…」 武藤勇城 @k-d-k-w-yoro

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