邂逅(かいこう)

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邂逅(かいこう)

《朝》

【アラーム音・ピピピピ ピピピピ ピピピピ】

あぁ〜もうちょっとぉ〜

【アラーム音・ピピピピ ピピピ】うーん…


《夢の中》

ご主人様っ!ご主人様っ!いつまで寝ているつもりニャんですか!今日は大事な会議じゃニャいんですか?早く起きニャいと仕事に遅れますニャ!


はっ!やっば!二度寝するとこだった、ってアレっ?さっきのって、もしかしてこの抱き枕のみーちゃん?いや、まさかみーちゃんが心配して夢に出てきてくれた、とか?抱き枕なのに?おかしな話があるもんだなー、ってのんびりしてられないんだった!


次の日

【アラーム音・ピピピピ ピピピピ ピピピピ】

ん〜?あれ?そういや今日休みじゃん。アラーム切るの忘れてたぁ〜


ん〜?何の音〜?(窓の外に抱き枕そっくりの猫がいる)え??

【猫の鳴き声・にゃーお にゃーお】

いやいやいやいや、そんな偶然あるわけ…


んん〜?あれ〜?みーちゃんそっくりな猫が窓の外にいたような気がしたんだけどなぁ。夢だったのかなぁ?

はぁ〜それにしてもいい天気〜このまま寝るのはもったいないなぁ。せっかくだし散歩行ってこようかな。


それじゃあ、いってきまーす。…たまには朝から散歩も良いなー …あっ!みーちゃんそっくりの猫っ!やっぱり夢じゃなかったんだ!待ってぇ〜 


あれっ?こんなお店、前からあったっけ?「陽だまりの宿」?って事は旅館とかそういう感じ?にしては 【オーダーカーテン承(うけたまわ)ります】って書いてあるし、それにこっちには【ハーブティの試飲再開しました】って書いてある。どういうお店なんだろう…


僕は意を決してその店に入ってみた。すると店内は白を基調としたベッドや枕、パジャマ、アロマなど、眠りに関する物がたくさん置いてあった。その中にはペット用のベッドもあり、そこにみーちゃんそっくりな猫が丸くなって眠っていた。


「ここの猫だったのか」…あれ?何か抱えてる。…その猫は、僕と同じ抱き枕を抱えて眠っていたのだった。

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