✕✕✕✕✕
成瀬くるみの死因は登場人物全てであるのかもしれない。
まず最初の人物は轟家族と、成瀬家族である。
轟家はとても温かい家庭で、一人っ子である美波を可愛がっていた。
そんな家によくお邪魔するくるみは自分の家庭との差を感じてしまうが、それは両親がくるみを愛していたからだった。
元々裕福ではなかったこの家庭の状況に不安を抱いた両親は彼女が何不自由ない生活を送るため、死ぬ気で働き続けていた。
両親は馬鹿ではなかったので、くるみが寂しく思うことくらい予想はついた。だから、猫を飼い始めて彼女の心の隙間を埋めてやろうと思ったのだろう。
だけど両親の考えは甘く、学校でも家庭でもうまくいっていなかったくるみは愛猫を✕した。
次は田代廉である。彼とくるみとではあまり接点がないと思うが、クラスが同じというだけで色々起こってしまったのだ。
美波が廉のことを好きと知っていたくるみは、美波に振り回される影響で、廉の側に行く際にはくるみを横においていた。
そんな美波の気持ちが届かず、彼が想いを寄せたのは成瀬くるみだったのだ。
少しでも近づきたいと思った廉は、美波ではなくくるみにばかりはなしかける。
美波にも悪いとわかっていたくるみは彼から距離をおいたり、避けるようになっていた。そのせいもあって彼からのアピールが酷くなり、ついにはストーカー行為まで行うようになる。
ある日の放課後ことだった。いつものようにくるみの家の近くで彼女が外へ出る姿をどうしても目にしたい廉は、見てしまったのだった。
くるみが外へ運んだ黒いゴミ袋の正体を。その中身は血に塗れた工具や、ティッシュなどが詰め込まれており、何故か獣臭い。
その後、彼はくるみに問い詰めた。黒いゴミ袋の正体を。だけどくるみは全く答えなかった。
そんな彼女に腹を立て始めた廉は一つ行動にでた。弱みを握ることができたから。
廉は「このことを他に知られたくないなら僕の人形となるんだね。くるみちゃん」と、彼はいった。
その後は彼の好き放題だった。昼休み、勝手に理科準備室に侵入し、くるみの服を✕がしたり、彼女の髪に✕ずりしたり、肌に✕れたり―――
くるみの気持ちなど一切受け入れなかった。
さあ、次は千早という謎深い少年だ。彼とくるみそして美波、実は三人は幼馴染であった。
小学校の頃からくるみに想いを寄せていたくるみだったが、何度告白したっていい結果にはならなかった。
でもこの学校に入ってからは、千早は違う行動にでた。「愛してほしい」が故に千早はメンヘラ化していくのだ。
下駄箱や机の中には大量のくるみの写真。ネガティブ思考になり、自分への自傷行為を行って心配されるのを待つ。
そんなんだったからくるみからはメールの既読無視、学校での愛想の悪さが目立っていた。
そんなメールを見て千早は「好きじゃないんなら✕するよ」なんて送ることなんてあった。
最後は町下といういじめられっ子だ。実は彼女、この学校に入学する前はいじめが酷く、不登校気味になっていたのだ。
この学校でもどうせ上手くはいかないと思っていたが、入学式だけでもと思い、重い両足に繋がる鎖を解いて学校にでかけた。
実際、あのときのいじめっこがいなかったからか、いじめとかそんなことは起きなかったが、勇気が出せずに友達を一人足りとも作れなかった。
でもそんな時――
「消しゴム、落としたよね?」
なんの変哲もない言葉だった。それなのに町下にはとてつもなく感動してしまうような言葉に聞こえてくる。
生きていく上で会話というものは欠かせない。だけど陰キャ気質な町下にとっては、この入学式で人にもらった最初で最後の言葉だったから。
そんな言葉をかけてくれた成瀬さんに恋のような感情を抱いてしまった。
話しかけたりはしない、他に彼女を好きな人に迷惑がかかるから。だから美しいくるみを目で追うだけでも町下にとっては幸せだった。
だけど…同じクラスにいた千早という男子に目をつけられた。彼は言った。「俺のものだから」。目で追うだけでも迷惑をかけてしまった。
そんなことをしてしまった彼からはとても嫌がらせを受けた。でも当たり前のことだ。彼を✕つけたのだから。
町下の件によって千早のメンヘラ化は悪化していった。
町下はそれでも学校に行った。昔、いじめを止めてくれたあの子を見つけるまでは。
皆様は果たして私の死因について少し理解してくれたのか。
私は今の現状に後悔は残っていない。
だけど、もう一度、一度だけでいいから✕✕とは一緒がいいな。
入れ替わりで失礼します!しゅうです!この物語の作者になります。
皆様、最後までこちら「生残者の贖罪」をご覧いただき、本当にありがとうございます!
この作品は私にとって最後です。つまり小説活動を辞めると言うことですね。ウケは正直いってよかったのかわるかったのか……。
まあ、そんなことはともかく、この✕✕✕✕で最後を締めくくれたのはとても良かったと思ってます。(ここを読まないとだいたい意味不で終わるから)でもあんまり上手くいかなかったり躓いたりしながらも完結を迎えることができたことは私の中でよくやった!と思ってます。
そして最後です。書籍化願いとか絶対来ないのわかってます。だから私は戻ってこないでしょう。小説は昔も今もこれからも大好きだと思います。小説活動はできれば続けたかったのですが訳アリで……。
何度も申し上げますが、ここまで読んでくださったか方々に感謝いたします。
またいつか、!!
生残者の贖罪 しゅう @kagi0716
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