百合ップルと相も変わらずやっちゃってるぜぇ!

 俺にとって、相棒との出会いが全てを変えてくれた。

 催眠アプリとは、良く聞く話だと決して碌な物じゃない……多くの創作物だとパッとしない男子高校生が使うことで、美少女たちにエロいことをしていく……そりゃエロいことをな。

 基本的にヒロインたちは主人公に嫌悪感を抱くか、或いは無関心だけれど催眠の影響で快楽堕ちするというのが一般的だが……多くの場合はその後があまり描かれず、どうなるかもよく分からない。


「……いまだにちょい謎として残るんだわな~」


 俺の傍には魅力的な女の子たち……相棒の力によって変化した世界の中で将来のお嫁さんが多く居るわけで、たとえエッチな創作物に頼る必要がないとはいえ気になるんだよぉ!


「……ふぅ」


 俺の現実を越えるほどのえっちぃ同人誌を漁り終え、思いの外満足出来なかったなとため息を吐く。

 そのまま待っていると、シャワーを浴び終えた二人の美女が戻ってきて俺の両サイドに寝そべる――三人が横になっても全く問題がないほどにベッドが大きいので、やっぱりこういうホテルのベッドは良い物だ。


「ただいま、甲斐君」

「すっごく気持ち良かったよぉ♪」


 かつては百合カップルとして出会った愛華とフィアナだ。

 前も思ったことだけど、二人とも他のみんなと同じくらいに凄く美人になって……特にフィアナに関しては、ハーフという部分がお胸様の成長をこれでもかと促しているようで……ぶっちゃけ大人組に届くレベルだ。


「今日も激しかったわね?」

「えへへ、凄く溜まってたんだねぇ」

「溜まってはないよ。家に居ても溜まる度に……なぁ」

「ふふっ、確かに」


 家に居て、もしも俺がムラムラしてしまったら誰かが必ず勘付くということが発生するので、溜まるということはまずない。

 けど時には今日みたいにホテルを借りることで、普段と違う場所でエッチなことをするってのも悪くない……でもやっぱり、過ごし慣れた我が家が一番かな。


「どうする? まだ帰らない?」

「もう少しゆっくりしたいかな」

「そうだねぇ。一応、帰るって言った時間までまだあるし」


 それならと、俺が二人に期待の眼差しを向けた瞬間だった。

 二人は即座に理解したかのように……否、それ以上に彼女たちの方からしたいと言わんばかりに口を開いた。


「私とフィアナのダブルぱふぱふ、またしてあげる」

「おいで甲斐君」

「うおおおおおっ!」


 二人の間に寝転ぶと、顔面を二人の百合っパイが包み込む。

 他のみんなも似たようなことをしてくれるけれど、百合カップルだった二人の波打つパイのコンビネーションは流石すぎる。

 柔らかさと香りを俺に叩きつけるかのような荒々しさの中に、何が起きても包み込んでみせるという優しさもある。


「甲斐君はそのままで良いわよ――もしかしたら、相棒さんのことを考えていたんじゃない?」

「戻ってきた時、どこか切なそうな顔だったもんね。あたしたちが傍に居るのにそういう顔をするってことは、やっぱ相棒さんのことでしょ?」


 頷いていないのに、二人には分かったようだ。


「今でも不思議に思うわ……あれから催眠アプリを題材にした作品をいくつも目にしたけれど、とても甲斐君みたいな使い方をするものはなかったから」

「うんうん♪ でもだからこそ、あたしたちは心から甲斐君のことが好きになったんだよねぇ♪ 助けてくれただけじゃなくて、どこまでも気に掛けてくれて……そんな人を好きにならないわけがないもん」

「だからそんなあなたが好きよ」

「愛してるよ甲斐君♪」


 それからも二人からの愛を受け続け、俺たちは揃って店を出た。

 店を出てから家に帰るまで、愛華とフィアナはずっと俺の腕を抱いて歩いている……それなりに集まる視線は俺が二人に腕を抱かれているからではなく、あまりにも二人が美人だからだ。


「くくっ、男共から感じる嫉妬が心地良いぜ」


 なんて、嫌な発言をしてみたが二人は嫌な顔をしない。


「またそんなことを言って……あなたが良い人なんて分かってるし、それが心からの言葉ではあるけど、決して本心そのものじゃないのは分かってるのよ?」

「甲斐君って嫌な人ぶろうとしても無理だよ絶対。だってあたしたちを悲しませるなんてしないからね! それに何より、もうあたしたちは甲斐君のことを知ってるもん」

「……ま、心地良くはないけど良い気分なのは確かだよ」


 なあ相棒……見てるか?

 俺が紡いだ絆は、こんなにも深い愛になって包んでくれている……本当に相棒に出会わなかったらこうはなっていなかっただろう。

 相変わらずエロいことはしてるし、一昨日は茉莉たちと催眠ごっこなんて罪深いことをしたくらいだ。


「相棒……呆れてないかな?」

「呆れてるんじゃない? でもそれ以上に笑ってると思うわ」

「だってこんなにあたしたちは幸せなんだよ? きっと笑顔だよ」


 二人にそう言われたらそんな気がしてきた。

 つうわけで相棒! 俺はこれからもみんなを大好きで居続けるから、だから見守っててくれよな!


「あ、そうだ甲斐君! あたし、ちょっと言いたいことがあったの」

「なんだ?」

「甲斐君にというより才華なんだけど! あの子、やっぱりあたしたちの中で一番エッチというか、あたしたちが傍に居るのに甲斐君が苦しそうだからって一切終わらせようとしないのはどうかと思う!」

「あ~……」


 そういえばそういうこともあったなぁ……やっぱ、俺が一番最初に思った地味っ子はエロいんだ理論は嘘じゃなかったらしい。


「……あたし、才華には負けたくない! 大きさと柔らかさはあたしが一番だって思わせてやるぅ!」

「何をする気なの?」

「才華と勝負する……どっちが先に甲斐君を――」


 それ以降に続く言葉は何とか言わせなかった。

 だって一応、周りに人が沢山居るからな!



【あとがき】


書籍版:手に入れた催眠アプリで夢のハーレム生活を送りたい


発売中です!

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催眠アプリ手に入れたから好き勝手する! みょん @tsukasa1992

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