書籍発売記念エピソード

 俺にとって催眠アプリ……相棒と過ごした日々はいつまで経っても色褪せることはない。

 あんな不思議な経験をしてどう忘れろと言うのか……最高の外道になるために切磋琢磨したあの日々を俺は忘れることは絶対にない。

 だから……というわけではないが、時々俺と彼女たちの間でやっているプレイが存在する――それが催眠プレイだ。


「……やっぱりこの感覚、悪くないねぇ」


 今、俺の目の前には三人の美女が佇んでいる。

 茉莉、絵夢、才華の三人がボーッとした様子を演出しながら、あたかも催眠に掛かっていると思わせるような状態だ。


(時々やってる催眠プレイ……これが中々良いんだよなぁ)


 こうしてやるのは今に始まったことじゃないし、三人以外の女性たちにももちろんやっている……というか俺もそうだけど、彼女たちが如何せん乗り気なのも大きかった。


「さてさて、それじゃあ悪戯しちゃおっかなぁ♪」


 相棒が居た頃を思い出すように、手をわきわきさせながら近付く。

 高校生から大学生になり、前よりも大人っぽくなった三人……まあ知り合った頃からスタイルは最高に良かったし、めっちゃ美人だったけど更に磨かれた美貌が本当に俺の欲望を刺激してくる。


「茉莉、絵夢も才華もいっつもエロいよなぁ……冗談抜きで毎日体に触りまくっても飽きやしないし、何よりずっと愛したいし愛されたいぜ」


 うんうんと一人頷く。


「甲斐君、嬉しいこと言ってくれてるけどほら……一応プレイ中だよ」

「おっと失敬失敬。それじゃあ催眠プレイと行きますか~!」


 あの頃を思い出すように、俺は三人へと近付く。


「茉莉、胸に触るぞ」

「うん……」


 おぉ……喋り方もあの頃を意識しているな。

 初めて触った頃とは違い、もはや触れることが当たり前になっているからこそ戸惑いはない。

 いつもなら吸ったり揉みしだいたりも普通なのだが、そうしてしまうと特急並みに本番一直線なので加減は大事だ……ほら、やっぱりこのじりじりとした感覚を味わいたいじゃん?


「やわらけぇ……それに温かいねぇ」

「……ぅん」

「揉みすぎて大きくなったんだよな……ってみんなだっけ」


 ただでさえみんな胸が大きいのに、俺のせいでまだまだ成長中だ。

 茉莉から離れて次は絵夢へ視線を向けたが、必然的に最後になる才華が恨めしそうに俺を見つめている。


「えっと……才華さん、これ順番なんで。その代わり、他の二人よりも若干激しくするんで許して?」


 そう言うと才華は満足したように頷いたが、今度は茉莉と絵夢が不満そうにしてきた。

 ここまで求められることは男としての喜び……でも俺は最近、本当にz分の体が怖い。

 だって俺の傍に居てくれる子たちはこの三人だけじゃない……何なら全員を相手するなんていう最高の時間を過ごすこともある……だというのに相手出来てしまうのだから怖いんだ。


(ま、気にしてもしゃあなしや)


 お次は絵夢だ。

 相変わらずドМなのは変わらないが、最近は後ろの……コホン、それは置いておくとして色々と試したい時期らしい。

 茉莉とのやり取りと、これから触れられることへの期待を示すように服の上からアレが膨らんでいるのが良く分かる。


「ったく、二人と違って下着付けてないんだなぁ……なんでかなぁ? そんなやらしい子にはこうだぞ」

「っ!?!?♡」

「おいおい、催眠中は反応厳禁だぜ?」


 モジモジと体を震わせる絵夢を揶揄うように、少し力を強める。

 まああれだ……俺がやったのは胸の中心を少し強くギュッと握って捻っただけである。

 絵夢は歯を食いしばるように我慢しているが……ま、一旦はここで。


「それじゃあ次は才華っと……」

「来て♡」

「来て言っとるやないか!」


 ぴょんと、才華に俺は飛び付く。

 少しだけ激しくすると言ったので、他の二人と違い勢いよく押し倒して柔らかい彼女の体を堪能する。

 社会人組を除き、最高クラスの戦闘力を誇る才華は反応は凄い。


「ぅん……あ♡」


 完全にハートマークが目に浮かぶくらい、才華は声を我慢することなく俺に好き勝手され……そして終わる頃には当然、三人もそうだが俺ももう止まれなかった。

 しばらくした後、俺たちは裸で抱き合っていた。


「はぁ……やっぱり幸せだねぇ♪」

「そうですね……本当に幸せです♪」

「……甲斐君も居て、みんなが居る……本当に幸せ♪」


 そんな三人に、裸で抱き着かれている俺の方がもっと幸せだが?

 なあ相棒……俺たちは相変わらずこんな風に幸せに過ごしているよ。

 爛れた生活と言われたらそれまでだが、相棒が繋いでくれた絆と愛を俺たちはずっと強くしてるから安心してくれよな。


「ねえ甲斐くぅん♪」

「もっとしましょ♪」

「まだ足りないよ……♪」


 そんな彼女たちの声に、俺は雄叫びを上げて頑張ったのは言うまでもないことだった。



【あとがき】


ということで、書籍発売記念のSSでした。


今作は題名を変え、『手に入れた催眠アプリで夢のハーレム生活を送りたい』というタイトルで書籍化が決定いたしました!


4月1日発売(厳密には3月29日ぐらいから書店に並び始めます)、電子版は3月29日に配信開始となります。


久しぶりの投稿でしたが、もし次の機会があれば他のキャラたちも書いてみたいものですねぇ……それでは今回はこの辺で。

ありがとうございました!

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