正体不明の素焼き土器の日常

 埴輪ハオという名の何者かの、日々の由無し事を綴った連作集。

 一話あたりわずか十数文字、一瞬で読み終わる小ネタ(?)を集めた作品集です。

 短さもあってか、どこか詩のような雰囲気の漂うお話。
 いや、もちろん詩ではないのですけれど、でも毎回「アッシだよ」という定型の(でもちょっと変化はある)自己紹介から始まる小話を繰り返し読んでいくうちに、なんだかこの形式そのものが頭に刷り込まれてしまうのが不思議。

 ストーリー的なものは実質的にほとんどないのですけれど、逆にそれが本作の個性であるように思います。
 形式の物珍しさも手伝って、独特の味わいが印象的な作品でした。