第2話 下町のバ―にて

 ハリスはホスタ―にこの店には椅子が付いていることを自慢していた。

 

 お互いなぜか出身国を名乗らなかった。

今日を楽しく飲むのに必要ないからであった。


 ハリスはバーボンのロック、ホスタ―はシャンパンを注文した。

 ハリスのナポリ王国は自由主義、ホスタ―のタ―ン王国は共産主義自由主義を布いていた。もともと同一国であったが経済体制の違いにより国王を立て分断していた。近年来、タ―ン王国の経済成長は鈍化していた。


「経済を自由主義にしたほうが国民が豊かになるなら自由主義すべきだと思うのだがね?」


「経済の話しがしたいの?」 


「いや、探ってるんだよ。何に興味ないのかを!」


「自由主義で国民が豊かになるのはいいことだわ。でも貧富の格差が発生するわ」


「そうだね。外交政策はどういう考えなの?」


「外交は難しいわね。仲良くしていけるのが一番だけど……ハリスとお酒を飲んだら楽しいお話しが聞けると思ったんだけど。ちがったわ」


「僕も最初はそのつもりだったんだけど……

奥の出入口にいるSP2人はどうも……君を守ってる」ハリス


「左奥のドア前のSP2人はあなたをね……」ホスタ―


ハリス・ホスタ―「あなたは誰?」


「私を知っいて誘ったの?」ホスタ―


「僕を知っていて承知したの?」ハリス


「もう辞めよう。小さな戦争が始まるよ」ハリス


「そうね、もう終わりにしましょう」ホスタ―


「いや、また君が貧血で倒れるまでまてないよ。僕はナポリ王国の王子だ!」


「私はタ―ン王国の王女よ!」


「休戦協定を申し出る。これでさよならと言うのはいやだ。」


「休戦協定を受諾しました。私も同じ考えです」


「次、希望する店は?」


「SPがいない店」


「わかった。簡単だよ」


「じゃ別々に店を出よう」


「わかった」


ホスタ―のどきどきは止まらなかった。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る