丁寧に綴られる現代伝奇

 レビューの前にまずタイトルが良い! 私はそう思いました!!

 主人公・美晴が通う喫茶店『悔楽堂』。そこでは甘い紅茶とお菓子を楽しみながら、店主の奇妙で不思議な物語を聴きます。

 語られる内容ですが、たしかに不思議。そして怖さもある。
 ファンタジーというより伝奇ホラーでしょうか。

 ただ奇妙なお話……というわけではなく、物語の結末に至った謎を店主が主人公に問いかけながら紐解いていく過程はスルッと読み進められて、改めてオチを知ると「なるほど」となんとなく納得してしまいました。

 そんな不可思議な物語を知ってる店主は何者? という謎も残っているので今後の展開が気になるところ。

 ぜひ読んでみてほしい作品です!!