第33話 SDGsも一つの脱資本主義構想です

 今や時代の最先端はSDGsという言葉が担っている。持続可能な世界を作ろうと新しい目標を立てたわけです。実に頓珍漢な目標なのですが。


 本来世界は、持続可能であるがゆえに成り立つのです。つまり、それを壊しているのは人間という事です。従って、持続可能を維持するなら人間が居なくなれば一番手っ取り早いとなる。


 だけども、それを言っちゃお終いなわけで、そこは棚に上げて話を進めるわけです。では人間の何がいけないのかという事を考えるに、それは資本主義の名の下に金儲けの為に何でもやったことがいけないとなる。


 それは、自然を破壊するだけではなく人間まで破壊して、子を作る事さえやらなくさせてしまったのです。これは人間を存続させることが出来ないことを招くわけで、まさしく人間は存亡の危機に立たされたということでしょう。


 そして、持続不可能になったことで、どうすれば持続可能になるのかを一生懸命考えて、色んなことを始めるわけです。それは一言で言えばモノを大事にしていこうという事であり、もっと言えば、お金を使わない様にしていこうという事です。


 つまり、これこそが反資本主義の考えになるという事です。だけども、資本主義を信じる人たちは、反資本主義の行動を取ることでお金を儲けようとしているわけで、その目的と行動の隔たりは笑うしか有りません。


 資本主義を活性化させたいなら、SDGsとは反対の行動に出なければいけないのです。無駄を作り浪費をしてお金をたくさん使う事で、お金をたくさん稼げるようにする。これが資本主義を支える原理です。


 個人的には、その頓珍漢な発想は有難いわけですが、何となく気の毒にも思えるし、そういう間違った行動が新たな問題を引き起こすのではないかと気になるのです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

脱資本主義構想 瀬田 乃安 @setanoan

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ