Epilogue. 穂村鈴の信じる世界 (完)
実行委員であった
もちろん
なんとか無事に発見できたは良いものの、思わぬ
しばらくはトイレ掃除をやらなくて良いというは、その
「——ま、これでアイツらも学園祭に
月曜日の放課後、いつものように部室へと足を運んだ俺は穂村にむかって言った。
「良かっただって?」
だが穂村は
「ちっとも良くないよ。ひとつ間違えればみんなを危険に
「おいおい、何をそんなに
夜の学校に入ったりサソリを
「いいや、面白くないね」
しかし穂村は腕を組みムスッとした顔で、意外な言葉を
「——ボクは
「好きじゃないって……けどお前、探偵がそんなこと言ってどうすんだよ。お前が
反論する俺に、だが穂村は非難するような目を向けてきた。
「いいかい、モリタニくん。アレは十九世紀のロンドンの、しかもフィクションの話だ。フィクションとリアルは別物だし、フィクションでは好きなことでもリアルでは嫌いなことなんていくらでもあるよ」
「それにボクは彼を
「そうは言うがな、穂村。
「……そうかもしれないね」と、しかし穂村
それから穂村はいつになく真剣な
「ボクはね、信じているんだ。たとえ今はなくなる
もちろん穂村が語ったのは理想論だ。人間がいる限り、人が人である限り、世界から犯罪がなくなることは決してないだろう。そんなことは穂村にだってわかっているはずだ。
だけど彼女は
結局のところ、俺はまだ穂村鈴という女のことを全然知らないのだ。
もっと知りたいと思った。探偵を
「ボクも反省しなきゃいけない。日常にはどこに危険が
しかし
だから、差しあたって取り組むべきは学園祭の出し物についてだ。もう三週間後に
俺はコーヒーを
それから
認められれば、きっと学園祭の
成功した
俺はそんな
【推理部のシャーロック・ホームズ 短編 闇夜に浮かぶ光 完】
【完結】『推理部のシャーロック・ホームズ The Light in Dark Night —闇夜に浮かぶ光—』 pocket12 / ポケット12 @Pocket1213
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