主人公は魔王と勇者との相反する二つの役割を持つ者。
その者は相反する立場、そして両陣営を成り立たせながら生きる──
一見マッチポンプとも受け取れてしまう、主人公が魔王として闇の勢力を率いると同時に、その一方で勇者として光の勢力を守るという設定がポイントです。
この二重生活の中で、主人公がどのように両陣営のバランスを保ちつつ、双方の期待や陰謀に対処していくのかが、物語の大きな見どころとなります。
物語のテンポが良く軽快で、予想外の展開が続きますので、読み手は飽きることはないと思います。
魔王としての冷酷さ──、勇者としての正義感──、その異なる二つの性格が、一人の主人公にうまく共存しており、その葛藤が深く描かれており、キャラクターの内面の複雑さと成長を強く感じられます。
更には個性豊かで魅力的なサブキャラクターたちがおり、主人公との関係性が物語に多層的な味わいを加えるに併せて、主人公の二重生活を支える重要な要素や役割を担っています。
魔王側と勇者側、双方の各キャラクターが持つ背景や動機までもが丁寧に描かれているので、読み手は高い感情移入や物語への没入感を得られる筈です。
この物語は、異世界ファンタジー好きの方はもちろん、登場キャラクターに細かな設定を求める──物語への強い没入感を愉しみたい方に特にオススメします。
魔王が勇者もやってます! という面白いコンセプトです。
全体的に何を見てもセンスが光っている感じがあって、キャラクターも魅力的。
ガンス爺の保護者爺や感が好きです。魔法が使えないのが深刻って思っているアルテム様に「魔法は使えなくても大丈夫」と励ます。熱い。サガフロ2のギュスターヴとお母さんお好きな方いますか、私は好きです。
白エルフのメイドちゃん・エリゼも幼馴染属性付き・敬語キャラで幼馴染だけど主従っぽさがあるんです。「行ってらっしゃいませ」で送り出したあと「がんばれ、アル」って言ったりするんですよ。くっ、やられた(萌え)。
勇者になるときは聖剣でメタモルフォーゼ(へーんしーん)なのに、魔王スタイルになるとき自力で魔王衣装を着ないといけないのもシュールで面白い!
世界観も序盤からしっかりした土台を見せてくださって「うちの屋台は屋台骨が頑丈で無限に展開できますよ」なオーラがあります。
王道ファンタジー世界観を感じさせてくれつつ、読みやすく楽しいエンタメ全開作品です。ぜひ読んでみてください。
他のレビュワーさんも書いていますが、スコッパーが大興奮でおすすめしたくなる種類の「しっかりした実力で描かれた、読者を楽しませる意識の感じられる、王道&オリジナリティな作品」だと思います。応援しています。
まずは、文章について。
読みやすく正確な描写で状況をすぐに把握できます。
ファンタジー世界を旅するには必須のものです。
更に、美味しいところをうまく隠してくれる文章によって
展開に魅力が増し、どんどん物語に引きつけられます。
そして、設定。
魔王としての強さがありつつ、ハンデも背負っているようです。
更に裏の計画があり裏稼業もしています。
詳しくは、一話を読めばわかります。
なんだか肝心なことに全く触れていませんが、
ネタバレしたくないので勘弁してください。
何も知らないまま、この物語を楽しんで欲しいのです!
特に一話はよくまとまっていて秀逸です。
読めば、この興奮を味わえますよ!