堕ちた皇女を待ち受ける壮絶な運命

 本来の身分を追われた皇女様が、奴隷オークションの目玉商品として競売にかけられるお話。

 世界のアンダーグラウンドな一面を描いた、異世界ファンタジー掌編です。

 分量は2,000文字強とコンパクトで、あくまでワンシーンといった趣でありながら、いろいろなドラマを想像させてくれる作品。
 細かい全容までは詳らかにならないながらも、それぞれの人物に過去やなんらかの思惑があるのが垣間見えて、ついつい想像が広がってしまいます。

 なんだか妙に軽いノリの司会も楽しい。
 後ろ暗い地下世界の話ではあるのですけれど、ものがオークションだけに客層がお金持ちだらけというか、享楽的で倫理観の吹っ飛んだ感じが素敵な作品でした。