死後の世界で、魂の行き先を決めるのは……?

自分が死んだら、どこへ行くのか。
天国なのか、地獄なのか。
それともまた、別のところなのか。

この物語は、その振り分け方が面白いのです。
大体の方は、閻魔大王が決めると考えるのではないでしょうか?
けれど、ここでは振り分け担当の者が存在します。
しかし、想像してみて下さい。
いろんな考えの人がいますよね?
もし、言い渡された行き先に不満があった場合、どうなるでしょうか?
そのような事情がある魂は、冥界カウンセリングルームへ。
ここで魂の本当の声を聞き出し、振り分けを再度決める事になります。

カウンセリングルームは多数存在しますが、特殊なのが『カウンセリングルームα』。
ここの担当が主人公で元人間のエマさん。
なぜ彼女は人なのに留まっているのか。
そして、彼女の側にはマーシュさんという男性がいるのですが、彼の正体は謎なのです。

カウンセリングルームαに訪れる魂とのやり取りでは、読み手も様々な事を考えさせられます。
人の本質とは、良くも悪くも純粋なものなのだと私には感じました。
そしてエマさんとマーシュさんの謎が徐々に解き明かされ、揺るぎない愛の物語を紡いでいきます。

人が持つ優しさや強さをひしひしと感じる作品です。
自分はどのような生き方をすれば後悔しないのか。
皆様もこの世界に浸りながら、是非考えてみて下さいね。