第3話 ロボット?

「吾輩は猫である」


 と書かれた標識が立っていた。その直ぐ側に金属製のカタマリがどっしりと構えている。

 丸い頭に円柱状の胴体に手足が生えていた。

 どう見てもロボットである。

 その標識には説明が書いてあるようだ。

「呼び掛けてみて下さい」 と書いてあったので、試しに「おーい」 と呼び掛けてみた。

 するとそれの口が開いた途端


「吾輩は猫である」


 と言葉を話した。


「あんた名前は」


 と聞いてみた。しかし


「吾輩は猫である」


 としか返答がなかった。 それ以外の


 名前はまだない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

空白小説より〜「吾輩は猫である」から始まり「名前はまだない」で終わる物語〜 蒼河颯人 @hayato_sm

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説