第13話 成城学園前駅のかぼちゃ
ケイは時々バイオリンを弾きたくなるはず。
ある日唐突に!
バイオリンの練習は子供の頃やったことがあるはず。きっと母親がもっていた古いバイオリンを弾いてみた程度。バイオリン教室に通わせるほどのパワーが親になかったようだ。
ケイの母親もごくたまにバイオリンを取り出して弾いてはいたが、へたくそ。
ケイはそれでもたまにバイオリンを持ち出し、カラオケルームで演奏してみる。
音は出せるのだから。
そんなケイのバイオリンケースにはカボチャの魔除けが付いている。ハロウィンの元はケルト人の習慣だという。そこではカボチャのランタンを魔除けに使っていたのだと。
今の
生活での魔とはなんだろう?
真夜中に目がさめたときにふっと鏡を見たときに「何かいたら?」と思う己の想像力か?
恐怖を感じるほどの想像力もないため、実害はいまだない。
とケイは考える。
そもそも、魔除けの魔とはなんのことだろう。
誰もが同じ食感を得るとは限らない。
食事の味は、過去の体験で美味しいか否かは変わる。とすると「美味しい」「美味しくない」は主観だけだろう。
読者のほうが想像をする。
グルメライターは読者の想像力任せといえる。魔界の口が開くほどの規模感ではない。
今日は、ぜんざいに南瓜をいれたお店。餅ではなく南瓜。
どちらも甘くて柔らかい。ケイが最も愛する食感であろう。
小豆は粒が大きい。ふかした小豆の香りがたちこめる。かぼちゃが大き目にカットされているので木製のスプーンで食べやすいサイズに。
小豆と交わらない南瓜だけの食感も楽しめる。
皮の部分に近いところはすこし密度がこくなる。
かぼちゃいりのぜんざいは少量で満腹感がありますね。
かぼちゃとロブスターだけで作るカルフォルニアの旅 戸部 アンソン @anson
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