第12話 千歳烏山と千歳船橋のちがい

ケイの仕事は小田急沿線にある店舗を紹介することが多い。

今日は千歳船橋駅と千歳烏山駅の中間地あたりに出かけている。

千歳烏山駅は京王線である。

千歳船橋駅と千歳烏山駅と行先を読み間違えてバスに乗り見事に千歳烏山に到着。


千歳船橋も千歳烏山も地図で見ると近そうに見える。


烏山付近の商店街は賑やかで人が多い。店の数も多くこのあたりはあの病が流行る前のまんま時が過ぎたように感じた。

マンションより戸建てが多いからか顔なじみが長年住んでいる街、烏山。

都内では珍しく、子供服専門店がある街。

都内では、子供服と言えば出産祝い用のレースとか、新入学用スーツのディスプレーが多い。普段使う子供服が大量に売られていた。


ケイは千歳烏山の街になつかしさを感じている。

日が暮れてきた、今日は「かぼちゃのアヒージョ」が食べたい。

ケイの望みはかなえられ、オリーブオイルにからまったほくほくのカボチャとむきエビとニンニクとアンチョビと唐辛子で作られた華やかな味わい。

大き目にカットされたかぼちゃがほくほくとした感触。

バナエイエビはサイズは小さいが甘みが強い。

カボチャの甘みと質が違うがどちらも「甘い」。

過去の取材先リストには入っていないレストラン。

バスを乗り間違えたことで出会った。

ケイはこれからは仕事で行った店だけではなく自分の五感の赴くままカボチャとエビの旅を続けようと考えている。











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