異世界に飛ばされた俺っちは邪神と超越者と二股しないと死ぬ ～あんまりだろこれ～

あとがき

　どうも、沖田ねてるです。ここまで「異世界に飛ばされた俺っちは邪神と超越者と二股しないと死ぬ　～あんまりだろこれ～」（略称：二股）を読んでいただきまして、ありがとうございました。

　せっかくなので、この物語の裏話（？）をば。

　この物語を思いついたのは、去年の冬、年末ぐらいだったと思います。当時の私は「人形Ａ（あーちゃん）」という初めてのホラー作品（https://kakuyomu.jp/works/16816927860123182621　※応募しているコンテストの関係上、カクヨムのみの掲載となっております）の本編を書いていた時期であり、ほとんど悪ふざけ無しの真面目なお話を書いておりました。

　その結果、

「ふざけてぇぇぇえええええええええええええええええええええええええッ！！！」

　と私の中のユーモア袋がパンパンになり、悲鳴を上げ始めていたのを覚えております。しかし「人形Ａ（あーちゃん）」は至って真面目な作風であり、とても悪ふざけや下ネタをぶち込む隙がない作品。その為に欲求不満になって、色々と下らない話のプロットや思いつきメモを執筆の合間に書き散らしておりました。

　その中の一つが、今回のこの二股になります。作品のコンセプトは至って単純。二股しないと死ぬ。以上です。そこから無理矢理話を膨らませて、ここまで書くことができました。

　ラブコメは二作品目となりましたが、今さらながらこれってラブコメじゃなくね？　異世界ファンタジーじゃね？　とも思っております。ジャンルって解らん。とりあえず私がラブコメと言ったらラブコメなんだ。多分世界はそうなっているんだ、知らんけど。

　そしてまたまた三角関係（実際は三角関係とも言い難い、なんか変な感じのお話になりましたが）を題材に選びました。好きなのよ私、三角関係。どっちを選ぶのって悩む感じこそ、恋の醍醐味。ラブコメだと最近流行りの、揺らがない公式カップリングがひたすらにイチャイチャするモノも好きなのですが、それはまた別の機会にやろうかなと。とにかく三角関係を書かせろ、と「人形Ａ（あーちゃん）」を書き終え、そして電撃文庫大賞に投げた為にＷＥＢで公開できなかったもう一作を書き終えたあとに、

「ひゃっほぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ！！！」

　と、枷から解き放たれたかのようなテンションで書き始めたのを覚えております。

　そして今回主人公に抜擢したチャラ男見習いのコーシ。彼って実は、プロット段階で眠っている他作品の主人公を使い回したものなのです。元々のコーシは転生転移のないハイファンタジーの世界に生きる、モノホンのチャラ男でした。そんな彼がある日、とある事情を抱えた女の子と出会って……と話が続いていく予定でしたが、

「筆が乗らん」

　という理由で、寝かせておりました。今見たら八万五千字くらいは書いてたのですが、乗らんもんは仕方ない。ただ私の中でのチャラ男のイメージが彼しかいなかったので、この度リユース（再利用）することにしました。エコ意識って大事ですからね。

　その結果。寵愛の星の元に生まれたというある種の呪いを背負い、ガチもんの邪神と超越者マッドサイエンティストというやべー女性に囲まれ、血尿を垂れ流すハメになったコーシ君。ごめんて。元々は虚弱体質の健康優良児とかいう矛盾が服着て歩いてる生き物だったけど、解放された私のアホテンションが君を血尿系主人公にしちゃったんだって。今すぐ許せよ。

　そして彼を囲む女性の一人こと、邪神アガトク様。元ネタはクトゥルフ神話に出てくる架空の神格の一柱。生ける炎こと邪神クトゥグァ様でございます。アガトク様の名前も、「クトゥグァ (Cthugha)」のアルファベットの綴りを反対にして、単語をカタカナ読みにさせるサイトで無理矢理カタカナに直したらなんかこんな感じになったので、こう名付けました。多分読み方は間違ってます。

　彼女の正体は意志を持った恒星。オリオン座の一角でありかつ冬の大三角形の一点を担う恒星、ベテルギウスが元ネタです。半径や質量は現在観測されているベテルギウスのまんまの値を持ってきていたので、気が付かれた方もいるかもしれませんね。存在の格としてはぶっちぎりの彼女。第一章の中では他を置き去りにするレベルで格が違う、チートキャラクターです。神って言うくらいなんだから色々と規格外にしよう、と思った結果がこれです。匙加減ミスった。

　しかしそんな彼女の本質は退屈。何せ宇宙空間にいる彼女は、ただただ在り続けるだけ。やがて暇を持て余した彼女の遊びこそが、分身を作って各宇宙に派遣し、世界を見ることでした。そして出会ったのが、一人のチャラ男見習い。彼女はそこで初めて、恋を知りました。

　コンセプトは「我に恋を教えてくれ」系恋愛初心者。無邪気にコーシと恋愛する彼女の魅力が、少しでも届いていれば幸いです。

　もう一人。三角関係の一点を担う、超越者のセイカさん。名前はマクロ●Ｆに出てくるラン●ちゃんが歌う大好きな楽曲、「星間飛行」の一部を拝借したもの。アガトク様でやり過ぎた感を持っていた私は、もう一人は控えめにしようと思って、彼女を考案しました。

　当初のコンセプトはメカニック人妻だったのですが、書いてる内にマッドサイエンティスト未亡人に進化しました。これがあれですね、キャラクターが勝手に動いたってやつですね。おおよそ組み合わせちゃいけない単語を合体させた気がしますが、多分気のせいでしょう。アガトク様が純粋なパワーの持ち主なら、セイカさんの武器はその知力。技術、知識の面で飛びぬけており、ほとんどのことができます。その結果、異世界じゃがいも問題に一石を投じることになりました。なけりゃ作りゃええねん。

　彼女の本質は孤独。夫に先立たれたことで一人になってしまったという、寂しさ。それを紛らわせようと死者蘇生を研究する、という目的を持っていました。そんな中で出会ったのが、背の低いチャラ男見習い。彼との出会いで、彼女はまた過去ではなく未来を見るようになりました。

　最終コンセプトは「私、寂しいの」系巨乳未亡人。心優しく、そして縦セタ巨乳ジーンズという私の趣味がごった煮になった彼女の魅力が、少しでも伝わっていれば嬉しいです。

　そしてコーシの導き手となったマツリちゃん。スターウォー●で言うと、ルーク＝ス●イウォーカーにとってのオビワン＝ケノ●ビとして、異世界である惑星ガイアの星の神子（メシア）。主人公であるコーシを導き、世界について教え、道を示し。そして共にあってくれる存在……であった筈の彼女。

　実際にはコーシに二股を強要し、世界の現状について愚痴り、道を限定して、邪神と超越者を丸投げするという、プロレス技を喰らってても全く心が痛まないという、ある意味美味しいキャラになってました。いやー、たくさんやらかしてくれましたね。彼女によってコーシがエライ目に遭うのを、ニコニコしながら見ていました。

　しかし途中途中でコーシとぶつかったり。辛い状況を本気で悲しんだり。黒幕にしてやられて絶望し、泣き叫んだりと、コメディ以外の部分までこなしてくれた彼女。いつの間にか、物語において替えが効かないキャラクターになってました。当初はコーシが二股することになった元凶くらいにしか設定してなかったのに、ビックリです。

　コンセプトは主人公と結ばれない系ヒロイン。でも話が進んでいけばメインヒロインになる可能性も……あるのかなぁ？

　こんな作品でしたが、少しでも楽しんでいただけたでしょうか。この物語は、一度ここで完結とさせていただきます。というのも私が最近、ラノベの公募の関係を頑張りたいと思ってまして。一つの作品を長くやるというよりは、このくらいの長さの作品をたくさん作って新人賞にぶん投げたいと思っているからです。

　最近はネットで公開していてもオッケーなレーベルも多く、ＰＶ数による反響や皆さまの感想なんかを見てから更に改稿し、改めて新人賞に出せるということで、なかなか助かっております。いつかデビューしたいなぁ……。

　そんな私の次回作は……まだできておりません。次回作はアメリカンホームドラマ系コメディを予定しております。

「後頭部に斧が刺さったッ！？」

「おいおいそりゃ花粉症の症状だぜッ！」

「おおそうかッ！　マスクとティッシュがありゃ平気だなッ！」

「「ＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡッ！！！」」

　みたいなテンションのやつ。久しぶりに人としてかけるべきブレーキが壊れた感覚があります。書き終わるまで保つかな、私のテンション。多分死にました。

　こんな私ですが、今後ともよろしくお願いいたします。以下に過去作品も置いておきますので、興味のある方は是非是非。

　以上、沖田ねてるでした。それでは。

　ーωー

（掲載順）

●ダレカノツゴウ　～勝手に異世界召喚で魔王にされたけど私は士官学校で青春したい～

　https://kakuyomu.jp/works/1177354055086829151

●ウィッチドライブ　～女の子と事故って魔法少女になり身体の相性が良いから働かされてるんだけど俺はこれを許すべきか？　契約したからもう遅いわよ～

　https://kakuyomu.jp/works/16816452218754759759

●人形Ａ（あーちゃん）

　https://kakuyomu.jp/works/16816927860123182621