Same story, and another aspect

砂漠の使徒

第1話 お化け屋敷

「なぁ、和也。楽しみだな」


 今日、ぼくは、友人人間とお化け屋敷に来ている。

 最近、人間界で超怖いと話題になっているやつだ。

 なんでもあまりに怖くて、漏らしてしまうらしい。

 ま、ぼくはそんなことないだろうがな。


「いらっしゃいませー、何名様ですかー?」


「二人だ」


 俺達ぼくたちは受付でお金を払い、中に入る。


「ぐわーー!!」


「おわっ!」


 薄暗ちょーかっこいい廊下を進んでいると、突然、不気味テンション爆上げなメイクをしたスタッフがあいさつしてくる。

 たしかに、多少すごくときめくが全然もっとかっこよでてきてほしい。


「なんか……この程度なんだな」


 正直横でがっかりしている人間とは違い、ぼくは次なる仕掛けに期待して過ちを犯した。

 なんだか退屈まずい予感がする。なので、ぼくはさっさと確認することにした。


「和也、行こうぜ」


 飽きてしまった人間確かめる前に僕の手をを掴んで、引っ張る。

 しかし、友人ぼくはそこでつい変身を解いてしまっている。


「どうし……た……」


 不審に思い、顔を覗き込んだ人間は絶句した。

 なぜなら、ぼくの顔から眼や鼻が消えていたからだ。

 その変身を解いた姿は、いわゆるのっぺらぼうだった。


「で、でたー!!」


 恐怖に震えた人間は、一直線に出口におしっこ漏らしながら、はしっていった。


「あ、やっちゃった……」

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