最近のお気持ち表明と炎上について個人的に述べたいこと

春海水亭

これから書くことは勢いだけなので、 文章が多少どころでなく荒れているかもしれませんがどうかお許しください。

 みなさんがご存知であるかどうかはわかりませんが、ミナミの帝王はめちゃくちゃ面白い漫画です。

 いつかどこかで吐き出そうと思っていましたが、なんかnoteで自分のリアルな感情を吐き出すブームが来ているらしいので、僕もミナミの帝王が大好きであるという話をしたいと思います(この記事は元々noteに掲載されていたものです)


 ミナミの帝王について、まず軽く説明させていただきたいと思います。

週刊漫画ゴラクで1992年に連載を開始し、2022年現在も連載中という超長期連載です。

 週刊漫画ゴラクを一言で説明するとおっさんの週刊少年ジャンプです(週刊ヤングマガジンはあんちゃんのコロコロコミックです)


 主人公である萬田銀次郎(以下、萬田はん)は大阪はミナミで、10日で1割の高利でお金を貸してる人間で、唯一の例外を除けば全員から貸した金を取り立てているすごい人です。

 一応、結婚していますがごくごく序盤でしか触れられないので、もしかしたら無かったことになっているのかもしれません、私も序盤のミナミの帝王を読んだ時に、

萬田はん、あんたァ……結婚してはったんかああああああああ!!!!!

と大変驚きました。

(追記:2巻を読み返したら内縁の妻との表記がありました)


 さて、ミナミの帝王がどういう話であるのかといえば。


 『通常の債権者と債務者のやり取りを描いた話の他、豊田商事事件、安田病院の診療報酬水増し事件、村上ファンド事件等の実際の事件や、痴漢冤罪、バブル崩壊、商工ローン、派遣切り、闇金融、貸し渋り、押し紙、新聞奨学生 etc.といった社会問題を題材にしたものがある。

 萬田に弁済できない状況に陥った債務者から話を聞き(銀行による定期預金拘束など)返済できない事情によっては法理論を展開あるいは契約書の矛盾を指摘し弁済できる状況に戻すような法律相談的ストーリーも多い。

 もっとも、それはあくまでも「ワシに返済させるためにやったことだ」という体裁である。

 一方で債務者から取り立てる代わりとして、萬田が自ら詐欺を仕掛けて嵌めた事例もある(wikipedia 難波金融伝・ミナミの帝王)より引用』



 物語の構造が多岐に渡るため、wikipediaから引用させていただきましたが、大体上記のとおりです。

 金貸しの物語と聞いて、闇金ウシジマくんを思い浮かべた人は頭から消しておいて下さい。やわらかスピリッツで連載されている、闇金ウシジマくん外伝 肉蝮伝説の方がテンションとしては近いです)


 さて、ミナミの帝王の魅力に関しては、迫力のある絵柄であるとか、どこから読んでも楽しいところであるとか、入念な取材に裏付けられたテーマであるとか、萬田はんの頼れるところであるとか、とんでもないクリフハンガー(引きで出てきた怪物のような人物が、次週全く無関係の人間であることが判明する)であるとか、多々ありますが、僕の言葉ではうまく説明できないので、比較的最近(約4~5年前)のエピソードであり、僕が一番大好きなエピソードである「浪速のデリヘル王」が超面白い、ということについて話したいと思います。(武闘派ヤクザに喧嘩を売るユーチューバー編や、伊右衛門のようなお茶が出来るまでを描いた緑茶戦争編、萬田はんに追われながら24時間以内にヤクザに金を返せなければ、取り付けられた爆弾が爆発するタイムリミット24編等、好きなエピソードは多々ありますが)


 まず「浪速のデリヘル王」ですが、ミナミの帝王でありながら、ほぼミナミの帝王ではありません。このエピソードは主人公であるゲンカク先生が、浪速のデリヘル王になるまでを描いた話です。


 その長さたるや、若い頃の萬田はんを描いたミナミの帝王ヤング編と収録巻数だけなら同じ、6巻です。そうです主役のオリジンエピソードと同じぐらいの時間を用いて描かれているのです。チェンソーマンならレゼ編まで収録されてる長さです。


 さて、このエピソードにおける主人公――ゲンカク先生の話をしましょう。

 ゲンカク先生こと、"巌"本 "格"仁はその名の通り厳格な教師であり、曲がったことは許せない、しかし厳しいだけの理不尽な男ではなく、生徒のためならば例え相手がならず者であろうと立ち向かい、生徒が失敗すれば優しく慰め、何度でもチャレンジ出来るように取り計らう心の底から生徒を大切にする教師です。生徒にも慕われています。

 勿論、家庭を蔑ろにすることもなく、妻子を愛する優しき父でもあります。鬼滅の刃を知っている方は、彼のことを大阪在住で教師の竈門炭治郎と思って下さい(教え下手ではありませんが)

 

 そんな彼が元教え子のために、デリヘルを経営する。

 何があってそんなことになったのか、というのは実際に読んで頂くとして、教師とデリヘルの二足のわらじを履くというとんでもないストーリーがミナミの帝王 浪速のデリヘル王編です。

 普通の人間であった金木研が喰種になってしまったことで、新たなる世界に足を踏み入れてしまった東京喰種のようなものだと思って下さい。

 しかも浪速のデリヘル王なので、ゲンカク先生は最終的にデリヘル王に至ります。

 デリヘルと喰種という多少の違いはありますが、ここにも東京喰種との奇妙な一致がみられますね。


 勿論、教師がデリヘルを経営するというだけで大変なのですが、試練はそれだけに留まりません。


・送迎のために妻から浮気を疑われてしまう!

・他の教師にデリヘル経営がばれてしまう!

・娘がセクハラ上司に身体を狙われた上、セクハラ上司に殺人未遂の弱みを握られてしまう!

・しまいにはゲンカク先生の経営するデリヘルを狙ってどう考えても連続殺人やってるタイプのヤクザの魔の手までが!


 矢継ぎ早に試練は訪れますが、ゲンカク先生は萬田はんとは違ってあくまでも一般人の範疇です。それでも生徒の助力を得て、なんとか立ち向かっていくのです。


 しかし、ヤクザだけはどうにもなりません。

 生徒は襲われ、警察に頼ることもできない。

 他のシリーズだといい感じのタイミングで萬田はんが助けてくれるのですが、基本的にゲンカク先生と萬田はんは無関係です(ゲンカク先生は萬田はんの助言でデリヘルを経営することになりましたが、他の債務者と違って真面目な男なので借金も普通に返済しました)


 そんなゲンカク先生が、生徒への愛で浪速のデリヘル王としてヤクザに立ち向かうシーンは人によってはぼろぼろ泣いてしまうかもしれません。

 僕の王様はナゾナゾ博士か、ゲンカク先生ってレベルです。


 そして、衝撃のクライマックスは、完全に萬田はんすらも食って、浪速のデリヘル王としての完結でした。


 ミナミの帝王は、とにかく登場人物が全力で生きている漫画です。

 全力で生きている人間は見ているだけで楽しいし、ミナミの帝王は今載ってる話を読んだだけで、なんとなくわかるようになっています。


 というわけで、ミナミの帝王を読みましょう。

 その週から読んで面白い究極の漫画、それが僕の中でのミナミの帝王です。


 あと「浪速のデリヘル王」はコンビニコミックスで上下巻で発売されました。

 ミナミの帝王のコンビニ本は変なタイミングで入荷されるので、皆さんもコンビニでチェックしてみてください。

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