優れた能力者と無力者と


現代の日本で繰り広げられる、神話の神々の戦記もの。それだけに留まらず、チクチクと胸に言葉が刺さりました。
優れた異能者は、『ただの人間』の純粋な賛美を、鼻白みます。
また、自身の異能を笠に着て、『ただの人間』を蔑む者も。異能者と無能者は、はたして共存でくるのか。そこに、畏怖や嫉妬や恐れによる排除はないのか。

差別はないのか。

特殊した美貌や能力者を、『普通』の輪の中から締め出してはいないのか。
この小説には、筆者による見解が述べられています。ぜひ、多くの人に読んで頂きたい物語です。

ちょっとしたBL要素がほんのり漂っていたのも、私としては、好感度アップ。
現代の医療現場と神話が違和感なく描かれる筆力も、卓越した作品です。

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