プラチナの季節、読みました

サトウ

第一話

   かんそうぶん


 僕はこの作品がだいきらいです。これは裏切りだ。このプラチナの季節はまがい物です。僕らの『プラチナの季節』はこんなものではなかった。本当のプラチナの季節はもっとキモチワルイもので、それでも底知れぬ愛があったでしょう。それが僕らの誇りだったじゃないですか。それなのに、うわつらだけ気持ちがいいようにしていて、不愉快です。先生は知っているはずです。プラチナの季節がいったいどんなものなのか。知っているのに書かないなんて嘘つきだ。これじゃあ、櫛田くしだも浮かばれない。フィクションと言う言葉が、何時までもお前をかばうと思うなよ。

 だから、僕が本物のプラチナの季節を書きます。先生が一番嫌いだと思うように、念入りにこしらえてやります。

 PS 先生へ 僕は絶対このかんそうぶんを書き直しません。僕にも誇りはある。

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プラチナの季節、読みました サトウ @satou1600

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