最初から叶うはずのなかった恋ではあるけれど

 絵画の中の人物に恋をしてしまった『俺』のお話。

 ごく短いショートショートで、本当に上記の内容そのままの物語です。



〈以下ネタバレ注意〉

 どう頑張ってもネタバレになっちゃううえに、どうにも説明が難しいのですけれど、最後に自ら世界を閉じていくような感覚が印象的でした。

 外部からの強制的な邪魔が、でもある意味都合のいい要素としてぴったり嵌ってしまうような感覚。
 というか、自分でそのように嵌め込んじゃうような心の動きが、身に覚えがあったりしてソワソワしちゃう感じ。

 独特の印象というか、なかなか言語化の難しい雰囲気を感じるお話でした。