番外

01



 戦って戦って。


 戦い続ける。


 俺の人生はそれでいい。


 それいないはなくていい。


 もういなくなってしまった、○○や××の世界を守れるのなら。


 自分の死後の生活を守れるのなら。


 今が戦いばかりでもいい。


 死んで願いがかなう。それならば、この命にも価値があったのだろう。


 そう思えるから。


 だから平気なんだ。





 見渡す限り、たくさんの人がいる。


 俺は剣をふるって、相手をひたすら倒し続けた。


 意識がぼうっとしてきても、倒し続けた。


 いつからか、そんな俺の姿を見て、敵が逃げ出すようになった。


 あんまり暴れるものだから、味方からも怖がられてしまう始末だ。


 でもいいんだ。


 それは、きっと価値がある事だから。


 死んだらきっと、再会できるから。


 頑張ったら必ず、報われるから。


 最後には、良い事があるはずだから。


 だから、今は何も考えなくてもいいんだ。


「この人でなし」


「血も涙もない鬼め!」


「ばけもの!」


 例えどれだけ、目の前の人間が泣いていても。


 命乞いしていても。


「ごめんね。だめな妹で。お姉ちゃんと一緒に帰ったら、お祭りに行きたかったっす」


 目の前で誰かが生きようとしても。


 容赦なく剣を振り降ろした。


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死者の世界ファンダルアの物語 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

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