幸せの総量が有限だというなら、それは思ったよりも多かったんだ。

幸せな物語だと思いました。
ヒロインは不幸体質で、とても大きな業を背負っていて、たくさん傷ついてしまうのに。
それはきっと、彼女が周囲から愛されていて、彼女自身が愛されるべき魅力と強さを持っているからなのだと思います。
不幸を不幸と思わない心の強さがある。それを正しく支えてくれる人たちがいる。
それは本当に、幸福なことだと思います。

それはさておき(さておくな)、ヒロインのアリヤがですね、本当に魅力的なんですよ。
不幸体質だけどそれに全然へこたれなくて、とってもいい子で、あとは恋する乙女で、本当にいい子なんです。
空烏 有架さんの書くヒロインたちは本当に魅力ある子たちが多いんですが、その中でもトップクラスに魅力的です。
ファンクラブありません? あるなら入りますよ? ファン第一号名乗りますよ?
えっアリヤのファンクラブはないけどソルマのファンクラブならある? じゃあそっち入ります(

あとはキャラだけじゃないですよ! 毎度毎度異国情緒が本当にすばらしい!
この生活感を感じる、しっかりと人々が息づいている異国の日常や生活の描写、本当にすばらしいなと思います。
前に別の作品でも語ったんですが、世界がそこに本当にあるんですよ。
世界がしっかりと生きていて、人々がしっかりと生きている。だからこそ、物語がおもしろい。
ぜひともこの世界の実在感は、味わってほしいなと思います。