天罰 図書室の聖女ver
ピコン……ピコン、ピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコン。
「……うるさいなぁ」
目覚まし時計か?てか何時だよ。
俺は時計を見る。
針は1時半を指していた。
「ざっけんな。真夜中じゃねえか」
てか、今も鳴り続けてんだけど、これLIMEの通知音じゃねえか。
こんな真夜中に誰だよ。常識を知らねぇのか?
俺はひたすら頭の中で文句を唱えながらLIMEを開く。
『saori 99+』
「……………………………………………………あ」
やっば、忘れてた。
そう言えば後輩の沙織にも嘘告してたんだった。どうしよう、もうエイプリルフール終わったぞ?
たぶんこれひたすら文句言われてるやつだよな。
うわぁ、嫌われたよな?
あ、最初からか。
なら何も問題ないな。
『エイプリルフールでしたー!』
俺は沙織のメッセージに目を通すことなく送信する。
次会うときが怖いな。
まあ、これは俺が全部悪いから、全て受け止めよう。
おやすみ。
俺はスマホを手放し再び夢へと……
ピコン……ピコン、ピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコン
「え?」
俺はスマホを手に取り再度LIMEを開く。
『は?』
『どういうことですか?』
『意味わからないです』
『嘘告だったってことですか?』
『そうなんですか?』
『そうなんですよね?』
『ねえ何か言ってくださいよ』
『ねえ』
『ねえ』
『ねえ』
『ねえ』
『ねえ』
『ねえ』
『ねえ』
『ねえ』
『ねえ』
『ねえ』
『ねえ』
『ねえ』
『あ、既読ついた』
「……………………………………怖っ」
ヤバイって。沙織どうしたの?こんなんじゃなかったよね?
『ごめん』
なんて返していいかわからないからただそう返した。
『は?』
怖い。たったひと文字なのに。
『明日話しませんか?』
え?どうしよう。でもなんか話した方がいいよな?
どうして怒っているのか知りたいし。
でも怖いんだよな。
『やだ』
勝手に手が動いたんだよ。
おし。寝よう。
『は?』
『なんの冗談ですか?』
『エイプリルフールはもう終わってますよ?』
『とにかく明日先輩の家に行きますから』
『おやすみなさい』
俺はそっとLIMEを閉じた。少し安心して。
俺、沙織に家教えてないんだよな。
「残り少ない春休み楽しむかー」
春休み明けの俺頑張ってくれ。
俺は現実逃避するかのように瞳を閉じた。
閉じようとするとき視界の端に盗聴器が入った。
……これに関してはもうどうにもなんないんだよな。
◆◇◆◇◆◇
「おかしい。おかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしい」
『エイプリルフールでしたー!』
つまり嘘告だったってこと?
「明日会って話そう」
先輩。
海斗せんぱい。
天井から覗き込むせんぱい(写真)を見つめ返す。
もし、先輩が私のモノにならないのなら、他の女に奪われるくらいなら、先輩なんて……
「……せんぱいは裏切らないですよね?」
――――――――――――
1週間過ぎてました。
本当にすみませんでした。
エイプリルフールだから嘘告したんだけど、皆ヤンデレ化するなんてね。嘘みたい(現実) 猫丸 @reosyu12
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