物語は、剣士として敗れた主人公の前に少女が現れることから始まります。
残酷で無慈悲な世界にあって、主人公は戦いを強いられるのですが……そのバトルシーンが圧巻で!
息もつかせぬ展開、凄惨さも容赦なく描かれ、夢中で文字を追ってしまいます。
そして、登場人物の描かれ方がとても丁寧で。
敵にもそれぞれの深い過去が存在し、それを経て主人公と戦う運命に至っているのだなぁと…。だから単純に敵であるからと憎めなくなってしまうキャラも出てくるのですが、
主人公は、そんな読者の想いなど関係ないとばかりに目の前に立ち現れる敵を容赦なくバッタバッタと倒してゆくのです。
めちゃくちゃ強い…!ある意味、安定の強さ…!
物語はまだ途中ですが、これからこの最強剣士を手こずらせるどんな敵が出てくるのだろうとワクワクです。
描写の細やかさは人物だけでなく、異形や獣人、ギルドといった、物語の端々まで及び、筆者の描くファンタジーの世界観が映像美として展開され、それに魅せられてしまいます。
また、物語には古今東西の著名人やアイテムなどが登場し、作者はそれらをいちど自分の中でのみくだしてから、巧みに物語に組み込んでおり、
それが物語を複雑かつ魅力的に、そして面白くしているのですよね…!
彼を取り巻く女性との進展も気になります。
あまり恋愛等に興味が無さそうな御仁ですが、はてさてどうなるのか…そちらもとても楽しみです。
細部まで精緻に練られた壮大で重厚なダークファンタジー、皆さんもぜひお楽しみください!
のっけから血みどろです。バイオレンスです。和です(和は大事)
登場人物、ギミックがめちゃめちゃ多く、よくもまぁこれだけの要素をガッとまとめたもんだと思います。それぞれの要素の登場時の演出がいちいち派手なんですよ。うまいなーと! 何人出てきたのか数えてませんが、それぞれ「味」があるので記憶に残るんですね、これが。
物語的には(第二章では)まだまだ序盤なんだろうと思いますが、緩急織り交ぜて展開されるのでダレることなく、とても読みやすいです。先々どうなるのか気になりますが、期待を裏切られることは無いと確信したので、追いつく前にレビューを書かせていただきました。
個人的には額にアレをアレされるベラドンナ様が好きです。
※ネタバレフィルタなしで書こうとすると難しいですね
※第二章まで読んだ段階のレビューです
徹頭徹尾、外連味に溢れた血沸き肉踊るアクション盛りだくさんです。
名のある英雄や偉人が死の果てに魔神と契約し、【騎士】となり異世界で戦いに身を投じる。
英雄・偉人のチョイスやこの世界での戦闘スタイルが独特で面白いです!
また、彼ら転生した【騎士】が無条件に無双できるわけではなくこの世界に息づく魔物や、【騎士】以上に智略や武芸に長ける強者ばかり。
全てを失った亜人の少女キリを守り救った【名無し】の剣士は、この世界で何を斬り、何を成すのか。
おどろおどろしい口調の魔神ディスコルディア様にもかわいい一面が見えてきて、ますます目が離せません。
是非ともたくさんの方にお読み頂きたい作品です。
死が追う。
善を称し、悪を断ずる。
されど光のあるところ、存在あらば影は避け得ず。
光を強め、影を拭うは、即ち存在を否むこと。
そこで問う。光とは、果たして何か。
そこで疑う。闇なるは、果たして何か。
光とは、つまり発散。尽きれば果てる、刹那の動き。
闇なるは、つまり静寂。それのみにてはただ死あるのみ。
ともにぞ在れば営みは成る。いずれか欠けば――滅びあるのみ。
◆
死合う。
忌まれた、それは存在の端緒。
疎まれた、それは存在の記憶。
斬られた、それは存在の終焉。
愛はない。ゆえに存在は語られぬ。
名はない。ゆえに存在は刻まれぬ。
証はない。ゆえに存在は遺されぬ。
◆
死を交わす。
かくて成り立つ思惑は、何も一つに限らない。
世界に一つ、それは真っ赤な嘘。
これが最後、それは甘やかな偽り。
そして無言、それは誘われし誤解。
絶望の果て。無念の死。
望むべくもない、その向こう。
◆
存在は、力をこそ求め。
存在は、刀と共に在り。
存在は、ゆえに得たり。
誇りの証たる、その名を。
◆ルーザー=デッド・スワロゥ【新装版】◆
かくて【死】、全てはそこで交差する。