概要
せめてこの手帳が無事に残り、後世に伝わってほしい。
かつて、大陸全土を巻き込んだ戦乱があった。
十二年もの歳月を数え続いたその戦役は、多くの無辜の民を巻き込み、苦しめ、その命を吞み込んでいった。
そんな中、中立を宣言したある都市には、多くの避難民が集まり、寄り添って懸命に命を繋いでいた。
戦争が終わり、戦後にその実態を調査する一団に、一人の女性博士が同行していた。
彼女は国際学術院から派遣され、特尉に任命されてその中立都市跡で、当時難民を救うために奔走していた医療団の調査を行うために訪れたのだ。
掘り起こされ搔き集められた僅かな資料。
そんな中に、ある一人の女性医療術士の手記が、奇跡的に残されていたのであった――――
十二年もの歳月を数え続いたその戦役は、多くの無辜の民を巻き込み、苦しめ、その命を吞み込んでいった。
そんな中、中立を宣言したある都市には、多くの避難民が集まり、寄り添って懸命に命を繋いでいた。
戦争が終わり、戦後にその実態を調査する一団に、一人の女性博士が同行していた。
彼女は国際学術院から派遣され、特尉に任命されてその中立都市跡で、当時難民を救うために奔走していた医療団の調査を行うために訪れたのだ。
掘り起こされ搔き集められた僅かな資料。
そんな中に、ある一人の女性医療術士の手記が、奇跡的に残されていたのであった――――