★
0
概要
美味しく召し上がれ
気づけばどれだけ目をこらしても黒で塗りつぶされた場所にいた男。月明かりに照らされた輪郭のお陰で、辛うじてさまよい歩く内に、一匹の猫と出逢う。オレンジに白が入り交じった毛足の長い猫。黒い世界の中では輝いて見えるその猫に近づけば、次第に猫は、猫の色彩を持つ少女の像を結び始める。そうしてこちらに気づいた金の瞳は言う。「んにゃ? 迷い人かにゃ?」脱力するようなその声に、男は小さく笑う。
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?