第14話 本当は

「よォ。大和!」

「直井!!」

「なんだよ。わかりやすーくご機嫌じゃん。」

「まぁな!今日美希が、俺のために朝ごはん作ってくれたんだよ。」

「良かったじゃん。

妹とは仲良くやれてるみたいだな。」

「おうよ!!また作ってくれるかな~~!

あっそう直井も今度…」

「…お前今日テンションおかしいだろ。

なんかあったんじゃないか、美希ちゃんと。」

直井にそう言われ途端

さっきまで上がりまくっていた口角がぎゅんとさがった。


こいつはほんとに俺をよく見てるな。


「キスした。」

「へ?」

「だから美希にキスしたんだって」

「…はぁ!!??」

「なんだよ。」

「いやぁ。へぇえ?まじ?

だって、お前、この間ラーメン行った時、普通に恋愛感情は封印するって…」

「あぁ。そんなこと言ったけ。

そんなん、なしなし。毛ほどもそんなこと思ってねぇよ。」

最初から俺に美希を諦めるなんてそんな事出来っこなかった。

「…なぁー。お前。まじかぁー。」

直井はきもいとかありえないとかそういう事は言ってこなかった。

「直井。」

「ん。」

「お前なら応援してくれるよな?」

「あぁ。

あたりめぇだよ。」

直井は笑った。




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