第13話 新生活

今朝はいつもより早起きだった。


昨日はあんな事がしてしまって、自分でも動揺している。でも僕はもう自分を貫くことに決めた。開き直ったと言ってもいい。


僕は美希が好きで、他の奴には取られるのは絶対に嫌だ。昨日のことでよくわかった。


「……おはよう。美希。」

「…おはよう。大和さん。」

リビングに行くと、なんと美希が僕より先に起きていた。

「どうしたの。めずらしいね、早起きなんて。」

やっぱり昨日のせいで、ろくに眠れもしなかったのだろうか。

「いっつも大和さんに朝ごはん作ってもらってばかりだったからさ、私もなんかしなきゃと思って。」

「朝ごはん作ってくれたんだ。」

部屋も心なしか綺麗だった。

「うん。これからは私も作るね。

さぁ食べよう。大和さん。」

「…うん。」


美希は急に他人行儀になった。

当たり前と言えば当たり前だ。

でも、僕は嬉しかったよ。

まるで恋人と同棲でもしているみたいで。


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