愛って、エゴなんだ。

面白かったです。
動画で言われていましたが、個人的には寧ろ、序盤とか釣りより、オチが好きです。
エゴは醜い、と思わせる描写は話の重さを生んでおり素晴らしいです。

物語においてアクションの楽しさやロマンスの嬉しさなどありますが、スリラーやドラマの究極の環境における、深い悲しさや喜びが個人的に好きだから。私はオチが好きなんでしょう。
この作品はそんな無自覚の恐ろしさを持ち得る、一種のスリラーでは?とも思わせる雰囲気があるのです。

この作品は全員、そして環境でさえもニシダさんなのでは?とも考えました。波多野もニシダさんの中の1人で、部の後輩も、その先生の煙草も、ポケットの埃と砂も。
同じ経験をした話の時は、私の嫌な記憶を思い出して気持ち悪くなりました。それほど話がリアルになって、とても好きです。

動画の中で、ニシダさんが「(この小説を)誰かにオススメしたい?」と聞いてサーヤさんが一瞬、疑問を覚える部分で、ふと思ったのです。ニシダさんって、もしかしたらずっと親とか皆に心から認めて貰いたいのかな、とか考えたり。

次は是非とも、今までにない、ニシダさんが読みたい濃くてニッチな作品を読みたいです。
誰も読みたくないでしょ、っていう作品が私は読みたいんです。
なぜならば、私はマズローを思い出し、ニシダさんが自己実現しないと、心が満たされないのでは?と考えたからです。

ここまで読んだ貴方は、タイトルを笑い、引いて読んだでしょう?
思ってないからですよ。
私は、貴方が目の前にいても本気で言うでしょう。

明日、貴方かあの人が死ぬかもしれないんですよ?

エゴでも、良いんじゃないでしょうか。