深い昏さと、それでもの灯りと

ここに描かれるのは切々とした昏い悩みです。
しかし一方で、照らす灯りもあるように感じました。
冒頭のケーキ2つの意味。
主人公の今の姿と先の歳を生きる祖母のあり方。
今から先に「そう」なれる可能性は閉じていないではなかろうか、と。
この作品はきっと、幾つもの顔を持っていると思います。
2,729文字から、多くの事を感じる事のできる、素晴らしい作品です。