現と幻の狭間に烟る

 雨が閉ざしたのか、それとも招いたのか。青年とともにとある人物の語る話に聞き入っていると、何時の間にか現と幻両方に挟まれるような感覚を覚える筈です。
 物語に引き込まれ時間を忘れ、そして最後までたどり着き振り返った時、きっと烟る雨と晴れの境に立つかの様に思えるのではないでしょうか。
 静かに揺れる奇しの刻。そんな話に触れたい方に特に強くお勧めしたい一作です。

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