あとがき的なもの

 書きかけのまま放置してずいぶん経過していますね。

 というか自分、あらすじパートで教祖様と吸血鬼のこと書いてますね。

 このままにしておくのも据わりが悪いので、そのあたりの設定だけ供養代わりに書いておきます。

 まず教祖様、この後、品川あたりの貨物線から自前の動力車付きで客車ごと合流します。連結時の衝撃で、立花が下品に「ケツを掘られたぁ!」とか言う。長い黒髪に豪奢な振り袖、見目麗しい乙女の外観ですが口を開くと男の声。霊能力と美貌で君臨する新興宗教の開祖で、これから向かう「地獄」の入り口がなんとか持ちこたえているのは、彼に心酔する教徒たちの命がけの献身によるところも大きい。もちろん板東睦から依頼を受けて行っているのですが。

 そして吸血鬼。佐倉が触った柩の中味です。春日野に使役されています。といっても、吸血鬼を支配できるマジックアイテムを、春日野が偶然拾ってしまっただけで、そのいざこざで春日野は家族や友人、故郷の街の大半を失っています。手放そうにもマジックアイテムは、持ち主が殺されることでしか譲渡できません。苦悩する春日野に騒動を一緒に生き延びた可緯と軽に勧められ、吸血「鬼」を使役する法師として板東睦に加わることになります。なお、柩は春日野以外には開くことができないよう封印されており、通常なら佐倉が触ったくらいでそれが解けるはずはありません。これは佐倉が吸血鬼を使役する素質があることを示しており、それに気づいている吸血鬼のおかげで佐倉と立花の運命はひどい方向に転がることになります。

 で、高輪ゲートウェイ駅前付近に開いた「地獄」――亡者が這い出してくる異空間へ続く穴――の正体ですが、実は近未来です。近い将来、地獄がいっぱいになって魂があの世に向かうことができず、この世に亡者があふれかえります。苦し紛れの策として考えられたのが、まだゆとりのある過去の地獄に亡者を送り込もうというものでした。

 と、ここまで考えて、じゃあどうやって解決すんだよこの問題、と見切り発車でまずバトルシーン的なものだけ書いてみようと思ったのですが、やっぱ目標がないと話が安定しないですね。自分はある程度筋道を立てて話を書くタイプのようです。

 そもそも「地獄でなぜ悪い」といタイトルがもう、園子温監督があーゆー人だと知れ渡った以上、なんか使いたくないタイトルになってしまったなぁ。どちらかというと星野源の同タイトルの曲からインスパイアされたのですが。

 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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地獄でなぜ悪い 等々力渓谷 @todoluckyvalley

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