第3話家に帰って side陽菜
家に帰った私は寝る準備まで済ませた後興奮冷めやまない気持ちでベットに寝ころんでいた。
やったやった!オッケーしてもらえた!バイトでいつも助けてもらってばっかりで
不甲斐ない所をたくさん見せてたからオッケーしてもらえてほんとによかった。ずっと上の空でお母さんには不審がられたけどそんなこと気にならないくらい
うれしい‼‼
「はぁほんとは今日告白するつもりなかったんだけど思わずしちゃった....でも
せんぱいがかっこいいのが悪いんだもん」
そう私は今日告白するつもりはなかった。じゃあなぜ突然告白しちゃったかというと、せんぱいがかっこよすぎて焦ってしまったからだ。今日のバイトのとき店に
三人組の女性客が来ていた。まだ人が少ない時間帯だったからそのお客さん達を
せんぱいが対応するのを見ていた....別に暇があったらせんぱいを目で追っていたわけではない... ないったらない。問題はその後の席に着いたお客さん達の会話である。うちの店は、新規のお客さんが入ると水とメニュー表を持っていくシステムになっている。私が席にそれらを持っていこうとしたときに問題の会話が聞こえてきた。
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陽奈のバイト先にて
「さっきの店員さんめっちゃイケメンだったよね~」
「それな多分高校生だと思うけどあれはモテるわ」
「彼女いるかな?RINE聞いてみよーよ」
「えー!絶対彼女いるってー」
「だよねぇ」
うぅ...やっぱり先輩モテるのかな彼女いたりしたらどうしよー
たしか今日二人とも21時上がりだったから一緒に帰れるし聞いてみようかな。
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このお客さんの発言の後にナンパから守ってくれたり、それのドキドキが収まってないうちに早上がりになっちゃって緊張したまま帰ることになったり。
勇気出して彼女がいるか聞いてみたらいないって、半ばあきらめてたから舞い上がっちゃって思わず告白しちゃった。でもせんぱいも好きだったって言ってくれたけど私のどこを好きになってくれたんだろう。まあいいやこれからもっと好きになってもらえるように頑張らなくちゃ!
「でもどうすればいいんだろう...距離を近づけるならやっぱり一緒にお出かけするとかだよね....よし!」
私は今日からお願いしますということとお出かけのお誘いをすることにした。
しばらく考えて四苦八苦しながらもなんとか無難な文章ができたと思う。
「よし!送信するぞ!.............するぞ!......するぞ....する...ぞ」
「だめだぁ!緊張するよぉぉぉぉぉぉ!」
「大丈夫だ私今までだって普通の会話ならできてたじゃないか!それと一緒だ!」
「321でいこう....3...2...1...それっ」
『これからよろしくお願いしますせんぱい!』
『えっとそれともし今週の日曜日予定が空いてるならお出かけしませんか?』
やった!送れたよ!ただメッセージを送っただけのことに歓喜し小躍りをしていると
スマホからぽんっと通知がなった。せんぱいだといいなぁなどと思いながら
スマホの画面を見ると
『好きだよ』
「ふぇ?」
え?待ってどうして突然好きって...いやもちろんうれしいけどどうして?
慌てて自分が送った分を読み返してみるもどこにも[好きだよ]という言葉につながるような文言はない。そしてドキドキしすぎて読み返して気づいたがびっくりしてそのまま思った言葉を送ってしまっていた。
『え?』
ちょっと私‼彼氏からの好きだよにえ?はないでしょばかか!と焦るもすでに既読がついており送信削除もできずにただあわあわとしていると、せんぱいからの返信が届いた。恐る恐る確認すると
『えっとこれは、間違えただけでわざとじゃなくて...』
「あっそういうことかびっくりしたぁ」
すぐにせんぱいからの補足があったため疑問は解決したが不意打ちでドキドキさせられたことに少しやり返したくなる。たたでさえ普段からドキドキさせられっぱなしなのだから少しだけからかってみようと思った。
『じゃあ好きじゃないんですか?ウルウル(இдஇ`。)』
さすがに少しあざとすぎただろうか少し後悔し始めたときせんぱいからの返信が来た。やってるこっちが恥ずかしくなってきたからすぐにネタ晴らししようと決心する
『もちろん好きだよそうじゃなくて送ったのが間違えで言うつもりはなかったていうか』
せんぱいは文で分かるほど動揺していて、普段冷静なせんぱいの焦った所を見れたので満足できたためすぐにネタ晴らしをした。
それからお出かけの話になり予定が纏まってきたところでせんぱいから爆弾が落とされた。
『了解それじゃあ初デートたのしみにしてるね!』
そうだよくよく考えれば付き合ってる男女が二人で遊びに行くなんてデート以外の何でもないじゃん!はぁどうしよう意識したらまたドキドキが...
それからしばらく鼓動を落ち着かせるためにその場で固まっていると、せんぱいからの追記が来ていた。
『ごめん!さっきからかわれたからやり返そうと思って...嫌だったよね。』
私が返信しないまま固まっていたせいで誤解を与えてしまったみたいだ。
私は慌てて誤解を解くといつもの寝る時間になっていることにきづいた。
せんぱいにそのことを伝えるとすぐにおやすみのメッセージが届きこちらもすぐに返そうかと思ったが
「そうだ!いいことおもいついた!」
思い立ったらすぐ行動する質であるため今回も勢いのまま行動してしまう。
それは最初のせんぱいからの[好きだよ]という言葉を音声で返すということであった。そしていざ実行すると思っていたよりも恥ずかしく、最後のほうは声が上ずってしまった。撮り直そうと録音ボタンから手を離すとそのまま送信されてしまった。恥ずかしいセリフを上ずった声で聴かれることを悟りみるみる顔が赤くなっていく。
「どうしよう...恥ずかしくてねむれないよぉぉぉぉぉぉぉぉ」
案の定次の日は寝不足になった。
バイト先の清楚な後輩と付き合ったら実はクラスの人気者ギャルだった。 さくぱん @sakusakupannda
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