会場散策 (23:のの(まゆたん)さん、24:永遠さん)

ここはクリエイティブな物書きと、それをこよなく愛する読者さんが住んでいる国『カクヨーム王国』である。


さてさて、本日はいよいよ新学期。いつもの和響わおんとやらは、滞っていた物を書き進めようと、急ぎ指でやって来たようだ。では早速、その和響とやらを覗き見してみよう。


「ふぅ、春休みがやっと終わった。全然書き進めれなかったし、今日は本屋さん二箇所くらいはお邪魔したいな。では、早速、 自主企画【戦争のない平和な世界になりますようにと、優しい「祈り」を込めて書いた作品募集します!https://kakuyomu.jp/user_events/16816927861270086890】へレッツラゴー!」


便利な妄想世界、クリック一つであっという間にイベント会場についた。今日はどうやら時間を少し遡って、クリスマスパーティーをしているような雰囲気。そういう時間の概念がないのも、妄想カクヨーム王国なのだろう。クリスマスパーティーなのに、入り口には桜の花が満開である。


「おお!現実ワールドの季節感と、クリスマスな会場、意外と合う?」


大きなもみの木のクリスマスツリーとイルミネーション。桜もライトアップされているし、なかなか現実ワールドではない風景だ。


「早速、今日の方のところへお邪魔しよっと。えっと、今日はエントリーナンバー23番の、のの(まゆたん)さんの本屋さんだね、どこかな、ここを曲がったとこ、あ、そうじゃなくて、言えばいいんだった! では、エントリーナンバー23番の【作者:のの(まゆたん)https://kakuyomu.jp/users/nono1】さんの本屋さんへレッツラゴー!


最近カクヨーム王国に来ていなかったのか、この国の操作方法を忘れていたようだ。全く、思いつきで指を動かすからそういう事になるのである。そうこうしているうちにあっという間にのの(まゆたん)さんの本屋さんの前についた。どうやらここは、現在ドラマシティのようだが、日本というよりは、ヨーロッパの田舎町といった感じの街並みだ。すぐ近くには森が広がっている。


「ここかぁ、のの(まゆたん)さんの本屋さん。なんか雰囲気が童話の世界のような感じだね。古いヨーロッパの田舎町って感じがするからそう思うのかもだけど、近くに馬車も停まっているし。では、早速お邪魔しまぁす」


そう言いながら、のの(まゆたん)さんの本屋さんの木のドアをゆっくりと開けて、中に入って行った。


――暖炉に、クリスマスツリーにゆり椅子。素敵! まるでお話の中みたい!クリスマスキャロルが聞こえて来そうだ!


小さなテーブルの上に美味しそうなクッキーやシュトーレンを見つけるが、それは戻って来てからにしようと思ったような顔をして、テーブルに置かれた一冊の本を手にとった。


「今日のお話はこれね。【23)懐かしき歌声が響き渡る 作者:のの(まゆたん)https://kakuyomu.jp/works/16816452218863880492】なんて優しい手触りの本なんだろう。では妄想アトラクションに入ってみまーす!」


といって、頭からすっぽりと本の中に入って行った。そして、主人公の横で、詩的な世界を楽しみ、最後は、優しい光に包まれながらぽんっと元いた場所に戻って来た。


「あぁ、まだ優しい光が私を包んでいる。なんか、すごく詩的な感じの世界観で、途中胸が苦しくなりそうだったけど、最後は優しい光に包まれて戻って来ましたよーのの(まゆたん)さん!」


そう言いながら身体に優しい光を纏い、先ほど見つけたシュトーレンの横にお手紙を書いて、そっと置いておいた。


――このシュトーレン食べたいけど、きっと大切な人と食べる予定でご用意されてるんだろうし、今日のところは我慢。代わりに、こちらのジンジャークッキーを一枚いただきますね。


と思いながら、ジンジャークッキーを手にとり、のの(まゆたん)さんの本屋さんを後にするのだった。


――とっても優しい不思議なお話だったなぁ。なんか、史実をモチーフにしているようなことが書いてあったから、今の現実ワールドでも、そんな風に敵も味方も関係なく、みんなで祈りの歌を歌って戦争が早く終わればいいのに。そんな平和への祈りをものすごく感じました。のの(まゆたん)さんの近況カフェにも、今度また来てみよう。


そう思いながら空を見ると、すっかり明けの明星。この空のように、くらい世界情勢を早く抜け出して欲しいと祈るばかりだった。


――まだ明け方。今日はもう一件本屋さん巡りをして帰ろうかな。


「いでよ! 会場マップ! https://kakuyomu.jp/works/16816927861363694433/episodes/16816927861364943015


妄想世界はなんでもアリーナなので、イベント会場の地図がホログラムとなって目の前に現れた。全体像が一目瞭然にわかるようになっている、カラフルポップな地図だ。


「えっと、次は確か、エントリーナンバー24番だよね、永遠さんの本屋さんだ。では永遠さんお本屋さんへ早速行ってみよう!ポチッとな!」

https://kakuyomu.jp/users/TOWA1922569


和響が、永遠さんの本屋さんの場所を指でタッチすると、あっという間に永遠さんの本屋さんの前についた。どうやらここは恋愛シティと現代シティの合間にある街のようだ。若いカップルがチューリップ畑で会話をしている。


――ここ、なんかラブラブって感じより、少し不思議な恋愛シティみたいだな。あそこのカップルも、なんか哲学が好きそうな雰囲気を醸し出してるし。って、いけないいけない、カップルを覗き見して、会話に聞き耳立てるなんて、やったらダメだ。本屋さん本屋さんっと。


どうやら本屋さんはそのチューリップ畑の中にあるようだ。そこへ行くまでの道道、赤や黄色白色の綺麗なチューリップを見て歩く。途中カップルの横を通り過ぎる時は、わざとらしいくらいに顔を別の方向に向けているあたりが、おばさん臭いが、本人は良かれと思ってやっているようだ。


――ふぅ、つい聞き耳立てたくなって反対側見ながら耳をそっちに向けちゃった。


そっちかーい! おっと、神視点のはずが心の声が出てしまった。続けてみていくことにしよう。と書く前に、もう永遠さんの本屋さんの中に入って行った様子。永遠さんの本屋さんはチューリップ畑の中にある普通の一軒家のようだ。


「お邪魔しまーす! 前一回来てるんだよね。そしてレビューなるものも書かせてもらったんだった。そうそう、この本だ。もう一回妄想アトラクション楽しませてもらいまーす!」


そう言って早速、永遠さんの、【「死んじゃったら、どうなるの?」作者:永遠 https://kakuyomu.jp/works/16816927861287946960】内で、愛情溢れるお母さんと、子供の会話劇を一緒に体感し、最後はその通りです! を連発して元も場所に戻って来た。


「はぁ、二回目もまたうるうるしちゃった。永遠さんの書くお母さんがすごくいいことを言ってるから、たまらなく胸に来るんだよね。ありがとうございました!」


そう言って、ふと出口から出ようとすると、「新作」書かれた本を見つけたようだ。


――ん? これは……。気になる……。


そう言って、その新作の本を手に取り、中に入って行った。そして、そういうことか、なるほど、世界観が素敵! あ、薄井蘭ちゃんも読んでる! この二人の行く末、確かに気になる!なんて言いながらまた元の場所に戻って来た。


「永遠さんの、【琥珀の薔薇  作者:永遠 https://kakuyomu.jp/works/16816927861526546009】すごく良かった。だからチューリップ畑の中に本屋さんがあるんだね。今は時間が取れないけど、落ち着いたら、これもまた読みに来たいな!ありがとうございました!」



と言いながら、今度こそ本当に永遠さんの本屋さんを後にしたのだった。



「永遠さんの今日のお話も、のの(まゆたん)さんのお話も、平和への祈りがたくさん込められていたな。そりゃそうだよね、今の状況を現実ワールドで見ると、どうしてそんなことができるのだろうって思うもん。のの(まゆたん)さんのお話みたいに、敵も味方もなくなればいいのに」



そう言って、空を見上げると、白い鳩が数羽青空に飛んでいた。きっと世界中に平和への祈りを届けている最中なんだろう。




一刻も早く、世界が平和になりますように。




――黙祷。



戦争のない世界を望んでいます。



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