第14話 エピローグ

時は過ぎ、季節は春、新たな村の名所の温泉は、原住民だけでなく村の外から来た人も数多く訪れる人気スポットになっていた。私も今日は家族でそこを訪れていた。

「温っ泉っ、温っ泉っ」

「楽しそうね、ヨーコ」

「まあね、シロ。そりゃ楽しみだからね、温泉!」

「あまり長く入ってのぼせないようにね、ヨーコ」

「もう、ケーコは心配性だなぁ。大丈夫だって」

「お、着いたぞ。ここが我が村の名所、白野湯だ!」

セージはこの温泉を白野湯と名付けた。私の名前から取ったのだろうか、なんだか少し気恥ずかしい。


入浴中、、、


「はああぁぁ、生き返るぅぅ」

「ヨーコ、あなたは生きてるわよ、死んでないわ」

「シロ真面目に捉えなくていいわ、一種の比喩表現だから」

「そうなの、ケーコ。知らなかったわ」


温泉に併設された食事どころにて、、、


「さあ、みんな、今日は好きな物を好きなだけ頼んでいいぞ!」とセージ。

「わーい!ありがとう父さん!」とヨーコはノリノリだ。

「いいの?ここ、決して安くはないわよ」とケーコは少し心配する。

「今日はみんなの進級祝いだ!豪勢に行こうじゃないか!」

「それなら、このソフトクリームというものを、、、」

「それはデザートよ、シロ」

「そうなの?ケーコ。ありがとう、初めて知ったわ」

たわいもない会話だったが、そんな日常が楽しかった。きっとこれからも新たな発見をしながら毎日を過ごしていくのだろう。私の未来は希望に溢れている。こんな愉快な家族と共に、青春というものを謳歌していこう!


地底少女 完

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地底少女 ヘルニア @hernia

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