池上永一原作の「テンペスト」にも登場する辻遊郭。かつてそこにはジュリと呼ばれる女性達が働いておりました。この小説はそこでヌンチャクを武器に生きる少女の物語です。ちなみにヌンチャクは中国発祥と思いきや意外にも琉球発祥。小説本編も楽しむ事ができますが、番外編では作者の空手やヌンチャクに対する愛が詰まっております!ちょっと直してほしいなと思うのは主人公の名前でこんな感じの名前、当時の琉球にあったかな?と思い、星2とさせていただきました。
琉球の物語は、カクヨム投稿作品の中でも稀少です。加えて、遊廓の自衛武術である「辻村ヌンチャク」にスポットライトを当てた小説は、類を見ません。まさに本邦初、その稀少性だけでも十分に価値があります。オリジナリティの高い傑作となる大いなる可能性を持った小説といえましょう。この筆者さまにしか書けない素晴らしい作品を通じて、琉球という土地の文化、風俗、歴史、そして沖縄の未来に思いを馳せたいものです。