もしも三匹の子豚の家を襲ったのが狼だけじゃなかったら?

作者 結城藍人

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★★★ Excellent!!!

三匹の子豚と言えば、藁、木、煉瓦のそれぞれ異なった素材で家を作り、工夫をこらして、狼から逃げおおせたことで有名なおはなしですね。

本作はそのもしもの場合です。

本当にありそうな場合なのですよ。

狼が襲って来たら、ああやって三匹の子豚は助かるのでしたが、今回は違います。

私も拝読していて、これが来たかと思いました。

納得のものです。

そのとき、三匹の子豚は、兄弟でどうしてやり過ごすのでしょうか。

工夫と知恵が盛り込まれており、また、教訓もあります。

新しい三匹の子豚に出会えますよ。

是非、ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

常日頃思ってたんですよ。
あの三匹の子豚があそこで終わっていたら(レンガの家で三匹が助かって良かったねエンド)、上の兄貴がただの怠け者の馬鹿みたいな印象を持たれないかな、って。

確かに、お前下の弟より長く生きてて知恵も力もあるはずなのに藁の家はねぇだろ、とは思いましたし、せっせとレンガを積む三男を小馬鹿にする描写(があるやつもあるはず)もあったりで「ぐぬぬ、どうせこの後狼に吹き飛ばされて泣きついて来るくせに……」と思ったりもしましたけど、藁や木そのものには罪はないわけですよ。木造の家自体は現代にもありますし、藁は藁で別の使い方があるわけで。

なので、それぞれの良さを認め合うためにも、それから、やっぱり兄もただの豚じゃなかったんだ、って見直すためにも、これが公式でも良いんじゃないですかね、えーっと、グリムさん? アンデルセンさん? と思ったらこれ民間伝承なの?! じゃあ誰に交渉したら良いのよ!